なぜ乗用車事業は海外だけ? トラック色強い「いすゞ」 日本で乗用車を販売した過去も
国内では販売されていない「いすゞ」の乗用車たち
現在、いすゞが海外で販売している乗用車のうち、ピックアップトラックのD-MAX、SUV「mu-X」などが人気を集めています。
D-MAXは、2002年から製造販売されているピックアップトラックで、1tまで荷物を積むことができ、さらに3.5tのけん引能力を持っています。トラックなどの商用車を販売するいすゞの強みが詰め込まれたクルマといえるでしょう。
2019年には8年ぶりにモデルチェンジされ、3リッターディーゼルエンジンと、マニュアルトランスミッションまたはオートマチックトランスミッションを組み合わせています。
ボディサイズは、タイ向けの「クルーキャブ ハイライド」で全長5265mm×全幅1870mm×全高1790mmです。これは、いすゞが国内で販売するトラック「エルフ」の平ボディタイプやダブルキャブタイプよりも大きなサイズとなっています。

また、mu-Xは3列シートを備えたミドルサイズのSUVとして、2013年にタイで公開されました。全長4825mm×全幅1860mm×全高1860mmとこちらもエルフに匹敵する大きさとなっています。
エンジンは、1.9リッター/2.5リッター/3リッターのディーゼルエンジンが用意され、マニュアルトランスミッションとオートマチックトランスミッションの両方が設定されています。
なお、D-MAXはタイを中心に販売されているほか、mu-Xはタイをはじめ、オーストラリア、インドネシア、フィリピン、マレーシア、ベトナムなどで販売されています。
一国だけでなく東南アジアの多くで販売されていることから、現地の普遍的なニーズに応えることに成功しているといえるでしょう。
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いすゞの販売する乗用車は、東南アジアを中心に高い人気を誇っています。
日本の道路では大きすぎるD-MAXやmu-Xですが、多くの人や荷物を載せて移動できる大型ピックアップトラックやSUVは海外ではニーズがあります。
しかし、現在いすゞが販売している乗用車は、日本の道路事情ではなく海外の道路事情やニーズに特化したクルマであるため、国内で販売されることは難しいといえるでしょう。
Writer: Peacock Blue K.K.
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