トヨタがドラレコを標準化!? 新型ハリアーから前後録画機能を採用する理由とは
トヨタは2020年6月に発売される新型「ハリアー」から、デジタルインナーミラーに前後方を録画できるドライブレコーダー機能を搭載します。運転支援システム用のカメラとは別のカメラを装備しますが、将来的にはひとつのカメラで兼用できるように開発が進められています。
新型ハリアーのデジタルミラーはドラレコとしても使える
2020年6月発売のトヨタ新型「ハリアー」は、最新のプラットフォームとエンジン搭載で、都会派SUVとして上質感がさらに増したデザインとインテリアに進化します。
さらに、高級感のあるクルマとしてはリーズナブルな価格ということもあり、ユーザーの関心が集まっています。
そうしたなか、自動車業界の一部で大きな話題となっているのが、新型ハリアーに採用されるドライブレコーダー(ドラレコ)付きのデジタルインナーミラーです。エントリーグレードの「S」以外に標準装備としました。
これまでドラレコは、ディーラーオプションやアフターマーケットで購入する後付け製品でしたが、新型ハリアーの主要グレードに標準装備されることによって、ほかのトヨタ車、そして他メーカーでも新車のドラレコ標準装備が広がる可能性が出てきました。
それにしても、なぜメーカーはこれまでドラレコを標準装備してこなかったのでしょうか。
理由はいくつか考えられますが、これまで自動車メーカー各社の開発担当者に機会があるたびに尋ねてきましたが、「ドラレコはクルマそのものの性能に影響するものではないから」という答えが多く聞かれました。
また営業面では、「車載型カーナビの標準化が進むなか、販売店の収益になるドラレコにメーカーとして手を出すのは…」といった声もありました。
もちろん、最近では、あおり運転や高齢ドライバー事故などが大きな社会問題となり、後付けドラレコの装着率が一気に上がっています。そのためメーカーとしては、予防安全技術の一環としてドラレコの標準装備が検討されるようになっているのです。
新型ハリアーが採用するドラレコ付きのデジタルインナーミラーですが、装備としては一般的なドラレコと同様に、専用カメラで撮影した映像をSDカードに記録するタイプです。
つまり、車載するための技術的には大きなハードルはなく、あくまでも社会需要性を考慮して追加設定したというレベルの機能で、アフター系商品との明確な差別化はできているとはいえません。
トヨタとしては、製造ラインでの装着(ライン装着)であるため、ほかの電装品への影響を十分に考慮した製造品質を強調したいところでしょう。
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