自動車税はクルマのために使われない!? クルマに課せられる税金の問題点とは
98%が負担を感じるクルマに課せられている税金
創設当初からJAFは、クルマにかけられる多くの税金に対し、要望・提言活動を展開しています。そこで、今回の税制改正ならびにアンケートの結果に関して、JAFに話をききました。
「2019年10月に消費税が10%に引き上げられた際に、自動車取得税が廃止され、新たに環境性能割が自動車税と軽自動車税に付加されました。
自動車税の恒久引き下げこそ実現したものの、減税の対象となるのは同年10月以降に新車を登録した自家用乗用車に限られるので、すでにクルマを保有している自動車ユーザーは、依然として過重な税負担を強いられ続けていることになります」
自動車取得税は、クルマを購入する段階で消費税とは別に課されていました。その自動車取得税にかわる環境性能割とは、燃費性能に応じて、新車・中古車の購入時に0%から3%課税されるもので、燃費が良い自動車ほど税率が軽減されるというもので、電気自動車や燃料電池自動車などは非課税です。
2019年10月の消費税増税による影響を考慮し、2020年9月30日までの1年間は、税率が1%軽減される措置が取られているのですが、2020年4月7日に閣議決定された「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」における税制処置により、軽減処置は2021年3月31日まで延長されました。
「自動車税制に関するアンケートでは、過去最高を記録した2018年度とほぼ同数の約12万名の自動車ユーザーから回答をいただきました。
そのうち98%が自動車に課せられている税金を負担に感じ、60%は非常に負担に感じると回答しています。自動車関係諸税の負担軽減を求める声は、90%にも達しました。
JAFではこれらのアンケートの結果を踏まえ、『2020年度税制改正に関する要望書~自動車ユーザーは強く訴える~』を作成しました。その要望書は、全国の国会議員をはじめ、政府、関係省庁、自治体への陳情に用いられています。
また、JAFも参画している自動車税制改革フォーラム(自動車関連21団体で構成)では、自動車総連と協力し、全国各地において、自動車ユーザーの税負担軽減実現を訴える街頭活動を展開しています。
今後も、JAFは自動車ユーザー団体として、自動車ユーザーの切実な声を収集し、誰もが納得できる公平・公正・簡素な税制の実現を強く求めていきます」(JAF担当者)
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JAFでは、全国で自動車ユーザーの「生の声」を書いたホワイトボードとユーザー本人の写真(5756名分)をホームページで公開しています。
そのなかには「自動車税簡単にして」「税金の使い道、もっと見える化を」「税金が高いので車を買う気になれません」などの声が写真とともに紹介されています。
快適なカーライフを送るためには、税金を納めて道路や交通環境の整備を国や自治体に委ねることも不可欠な要素ではあるのですが、多くのユーザーが納得できる、わかりやすい税制を望みたいところです。
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