新しい道はいつ表示? ナビアプリに即時反映されないワケ

新しく開通する高速道路はいつ地図アプリなどのオンライン地図に掲載されるのでしょうか。オンラインなのだから開通と同時に掲載されるのではないかと思われるのですが、実際は各社でかなりの差がありました。

地図アプリが即日反映されないのはなぜ?

 さまざまな地図アプリやカーナビアプリが登場し、純正のカーナビゲーションを装着しなくても、経路検索や渋滞情報の閲覧ができるようになりました。

 オンラインで更新できることも特徴ですが、新しい道路が開通したときにはすぐに反映されるのでしょうか。

スマホの地図アプリがあれば高価なカーナビは不要
スマホの地図アプリがあれば高価なカーナビは不要

 2020年3月22日に開通した首都高K7横浜北西線を例に、各種の地図アプリやカーナビアプリでの掲載タイミングを比較してみました。

 開通から3日後に、いつも使っているグーグルマップを見てみます。当然表示されると思っていたのですが、驚いたことに計画線すら存在していません。

 ほかの地図はどうなっているのだろうかといくつか調べてみたところ、ほとんどが計画線のままでした。開通から3日経っても地図上では開通していないというのは、かなり意外なことでした。

 高速道路のような大きな建造物は十年以上をかけて作られるものですし、確定している計画路線についてもおそらくかなり前から地図データとして公開されていることでしょう。

 K7北西線に関していえば、開通から3か月以上前の2019年12月上旬には「2020年3月22日開通」が発表されていました。

 試しに、複数の地図で青葉JCT近くの青葉区役所から大黒パーキングエリアまでのルート検索してみました。

 北西線開通後にもっとも所要時間が少ないルートとして、首都高横浜青葉出入口→(横浜北西線)→横浜港北JCT→(横浜北線)→生麦JCT→首都高K5大黒線→大黒PAと表示されるはずです。

 しかし、実際には開通していても地図上では開通していない計画線のままになっている地図が多いため、「横浜青葉出入口」が出てくることはありませんでした。

 その後開通から1週間経った各地図は以下のような状態でした。

・Googleマップ:計画線自体が存在しない
・Yahoo!地図:計画線のみで未開通状態
・Yahoo!カーナビ:計画線のみで未開通状態
・ゼンリン いつもNAVI:計画線のみで未開通状態
・ナビタイム:供用路線となっておりルート検索でも表示される
・トヨタTCスマホナビ:計画線のみで未開通状態

 また、あとになってわかりましたが、首都高速が運営する道路交通情報サイト「ミューティ」では、開通から2時間後に地図に反映され、ルート検索も可能になっていたそうです。

 地図サービスを提供する各社に「新しい高速道路が地図に掲載される(カーナビでルート検索ができる)タイミングについて聞いてみました。

●Yahoo!カーナビ

 データ提供元企業より定期的に情報を提供してもらい、定期更新にするか即日対応にするかを社内で判断します。重要な新規開通道路は早いタイミングでおこなうよう心がけています。

●Yahoo!地図

 データ提供元企業からの情報提供を受けてから随時更新します。更新の手法が違うため、Yahoo!カーナビと同じタイミングでの地図反映という訳ではありませんが、出来るだけ早く更新できるよう心がけています。

●ゼンリンいつもNAVI

 供用開始が予定される駅や空港など、注目度や利用頻度が高い構造物について、地図データを早期に反映できるよう整備・提供するよう努めています。

●ナビタイム

 道路やコンテンツ(路線やスポット情報なか)によって変動はありますが、整備できている道路に関しては、まさに開通の時刻からの掲載になります。

 開通前の平均約1週間から2週間前にはデータ上は反映されていて、ルート検索で開通後の日時を指定(先日付で検索)すると新規開通道路に対応したルート検索が可能になります。

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