期待度MAX! 新型軽SUV「タフト」以外にも魅力的なモデルが存在!? 軽4WD今昔5選
かつての軽クロカンも良かった! さまざまな名モデルとは
●スズキ「ジムニー」
デビュー以来50年、ジムニストと呼ぶ熱烈なファンに支持される軽自動車規格の本格派クロスカントリー4WD車がジムニーです。
かつて存在した自動車メーカー「ホープ自動車」が発表し「ON型4WD」の製造権を、スズキが譲り受け商品化したという経緯があります。
軍事用車両として米JEEP社が採用した伝統的なラダーフレームに、前後ともにリジッドアクスルサスペンション、副変速機を備えたパートタイム式4WDシステム、大径16インチタイヤを組み合わせた軽量コンパクトなジムニーは、初代モデルから圧倒的な悪路走破性を備えていました。
初代モデルのボディは、当時の軽自動車枠に収まる全長2955mm×全幅1295mm×全高1670mm、車重600kgの幌によるオープンボディで、エンジンは360ccの2ストローク空冷2気筒が搭載されました。
発売されると、維持費の廉価な軽貨物車でありながら、メルセデス・ベンツ「Gクラス」やトヨタ「ランドクルーザー」などの大型四駆車に肩を並べる高い走破性が評価されて、ヒット商品に育ちます。
現行モデルは2018年登場の4代目モデル(JB64型)です。フロントミッドに搭載するエンジンは660cc直列3気筒ターボで、最高出力64馬力/最大トルク96Nmを発揮します。
また、現行モデルは登場からおよそ2年経った今でも納車待ち1年以上という、高い人気を誇っています。
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前述のとおり、最新の軽SUVにはさまざまなモデルが存在あるものの、かつて販売されていた軽SUVにも個性的なモデルが存在しました。いったい、どんなモデルだったのでしょうか。
●三菱「パジェロミニ」
1980年代後半に本格クロカンとして名を馳せた三菱「パジェロ」の冠を譲り受けた軽自動車の四駆「パジェロミニ」は、1994年に“オールラウンド・パーソナルギア”をキャッチフレーズにデビューしました。
ティザーキャンペーンを大々的に実施してモデル名を一般公募したものの、決まった名はあまりに凡庸だという意見も多かったようです。
シャシ構造はラダーフレームのような構造材で、フロア剛性を強化した独自のモノコック構造です。エンジンは660cc直列4気筒ターボをメインに設定。そして自然吸気のラインナップもありました。
駆動方式はイージーセレクト4WDで、走行中(80km/h以下)でも2駆と4駆の切り替えが可能でした。また、フリーホイール機構付きのフロントデフが備わっているのもパジェロの名に恥じない装備といえます。途中で自然吸気モデルに2WD仕様が加わっています。
その後1998年、衝突安全性強化のため、軽自動車のボディサイズ規格が拡大し、それに伴ってパジェロミニもフルチェンジします。
ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1635mmに拡大され、ヘッドランプが丸形2灯式から異形角形2灯に変わりました。
2008年から日産にOEM供給され、「キックス」の名で販売されましたが、独自プラットフォームのため他車種との共用によるコスト削減が困難、加えて「歩行者頭部保護基準」に対応できないことを理由に、2012年に生産終了を発表しました。
●ダイハツ「テリオスキッド」
背面スペアタイヤを背負ったデザインが特徴となるダイハツの軽SUV「テリオスキッド」は、1998年10月に初代が登場しました。
兄貴分にあたる登録車だったライトSUV「テリオス」のボディを軽自動車枠に収めて、エンジンも660cc直列3気筒ターボに換装したモデルです。
駆動方式はメカニカルセンターデフ方式フルタイム4WDで、インパネのスイッチで切り替えるデフロック機構を備えていました。仮想敵は後述する三菱の「パジェロミニ」で、ライバルのパジェロミニが2ドアなのに対して、4ドアの利便性を訴求したモデルでした。ボディはモノコック構造が採用されています。
小型登録車のテリオスが2006年に終売となった後も、軽自動車のテリオスキッドは継続生産され、途中2WD(FR)仕様などを追加するなど曲折を経て、2012年まで販売された長寿モデルでした。
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日本のガラパゴス的なカテゴリとなっている軽自動車ですが、軽SUVが持つタフで愉しい遊びグルマとしての魅力、そして実用車としての資質の高さは、今後も失われることは無いでしょう。
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いつものリサイクル記事ですね。