バブルの頃はハイパワーな輸入車に憧れた!? 日本で人気があった欧州高性能車5選
イタリアンスポーツが華麗に復活!
●アルファロメオ「155 V6」
1992年に、アルファロメオ「75」の後継車としてデビューした「155」は、日本の5ナンバーサイズに収まるコンパクトなボディに、最高出力140馬力を発揮する2リッター直列4気筒DOHCエンジンを搭載したFFの「2.0ツインスパーク」と、デルタHF インテグラーレの4輪駆動システムと最高出力185馬力の2リッター直列4気筒DOHCターボエンジンを搭載した「Q4」が輸入されました。
そのQ4をベースに「CIVT(イタリアツーリングカー選手権)」参戦用に開発された「155 GTA」は、圧倒的な速さを見せつけ、さらに1993年にはDTMへ参戦するため、2.5リッターV型6気筒エンジンを搭載した「155 V6 TI」を開発し、参戦直後から好成績を上げました。
そして1995年に、155 V6 TIをイメージさせるオールアルミ製2.5リッターV型6気筒SOHCエンジンを搭載した「155 V6」が登場。
最高出力は約420馬力を絞り出すレーシングマシンの155 V6 TIとは違い160馬力に抑えられていましたが、ブリスターフェンダーを装着して3ワイドボディ化され、ヨーロピアンスポーツセダンの代表格として人気となりました。
●フォルクスワーゲン「ゴルフ GTI 16V」
1974年に発売されたフォルクスワーゲン初代「ゴルフ」は、「タイプ1(ビートル)」の後継車とした開発されたFFコンパクトカーです。ジウジアーロによるデザインと優れたパッケージングが高く評価され、世界中で大ヒットしました。
1976年にはエンジンやシャシをチューニングしたスポーティグレードの「ゴルフ GTI」が追加ラインナップされ、後に元祖ホットハッチといわれます。
1983年に登場した2代目にもGTIがラインナップされ、1985年に日本へも初めて正規輸入が開始されました。
GTIは当初8バルブのSOHCでしたが、1987年に最高出力125馬力を発揮する1.8リッター直列4気筒DOHC 16バルブエンジンを搭載した「GTI 16V」にスイッチ。
60扁平タイヤに合わせて足まわりもチューニングされ、外観は標準モデルから大きく変わっていませんが、グリルやバンパー、サイドモールにGTIの伝統となる赤いラインが入れられるなど、スポーティに演出されています。
ゴルフIIは手頃なサイズと価格で、輸入車のエントリーモデルとして日本でも人気になり、GTIもかなりの数が上陸していて、いまも中古車市場で人気モデルです。
※ ※ ※
1980年代までの高性能な輸入車は、本国仕様と日本仕様で出力が異なるケースがありました。これは排出ガス規制の関係で、日本仕様には触媒が取り付けられており、本国仕様では付いていなかったためです。
また、本国仕様はエンジン内部も異なることもあり、カムシャフトのプロフィールや圧縮比が日本の排出ガス規制と燃料(オクタン価)に合わせられ、デチューンされているクルマもあります。
そのため、当時から違法改造と知ったうえで触媒を外すユーザーや、あえて並行輸入された本国仕様を買う人もいました。
ほかにも灯火類が本国仕様と日本仕様で異なる場合があり、本国仕様に変更するドレスアップパーツも販売されていたほどです。
近年はパワーも統一され、外観も大きく変わらないので、懐かしいと思う人も多いのではないでしょうか。
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