初代が良すぎた!? 2代目の評価が微妙だった車5選
初登場時のインパクトがあまりに大きいと、モデルチェンジした2代目が微妙なクルマに感じられることもあります。そこで、初代に比べて2代目の評判が大きく変わってしまったクルマを5車種ピックアップして紹介します。
2代目も決して悪いクルマじゃないけど……
各自動車メーカーは、ヒット作を生み出すために新型車の開発をおこなっていますが、すべてのクルマがヒットするとは限りません。
これまで生産されたクルマのなかには、目論見どおりヒットしたモデルはありますが、代替わりと同時に販売が低迷してしまったケースも存在。
そこで、ヒットした初代と比べて評価が微妙だった2代目のクルマを、5車種ピックアップして紹介します。
●ホンダ「シティ」
1981年にホンダは、大きくなった「シビック」の代わりとなるコンパクトカー、初代「シティ」を発売しました。
シティは当時のコンパクトカーの概念を覆すほど全高が高く、広い室内空間を実現したことによる使い勝手の良さから大ヒットします。
翌年には、最高出力100馬力を発揮する1.2リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載した「シティターボ」が登場。さらに1983年には、インタークーラーを追加して110馬力までパワーアップした「シティターボII」、1984年にはオープンモデルの「シティカブリオレ」を発売するなど、話題が尽きませんでした。
そして、1986年に2代目にフルモデルチェンジされると、初代から大きくコンセプトが変えられ、全高の低いロー&ワイドなフォルムとなります。
エンジンは76馬力を発揮する1.2リッター直列4気筒を搭載し、軽量な車体とワイドトレッドが相まって、走行性能とコーナーリング性能が大幅に向上しました。
しかし、初代の斬新な発想や過激なまでの高性能モデルがなくなったことで、2代目シティはトータルバランスに優れたモデルでありながら、大ヒットには至りませんでした。
●トヨタ「ヴィッツ」
トヨタ初代「ヴィッツ」は1999年に発売された新世代コンパクトカーで、従来のトヨタ車とは一線を画すシンプルさと走りの良さが、欧州のコンパクトカーのようだと高く評価されました。
発売当初は1リッターエンジンを搭載する、いわゆる「リッターカー」で、コンパクトな外観ながら広い室内空間を確保するなど、優れたパッケージングを実現しています。
そして、2005年に登場した2代目は、基本性能/居住性/機能性/品質までにこだわり、一段階上の水準が追求されていました。
新開発のプラットフォームにより全長3750mm×全幅1695mm×全高1520mmと、5ナンバーサイズの上限に近いワイドボディとなり、室内空間やラッゲージルームが拡大されて使い勝手の良さが向上。
クルマそのものは進化しましたが、初代ほどの斬新さが薄れたことや、ベーシックグレードの1リッターエンジンが4気筒からダイハツ製の3気筒にスイッチされてしまったことがマイナス要素となり、セールス的には成功したものの、初代を上まわる評価は得られませんでした。
●フィアット「パンダ」
1980年にデビューしたフィアット初代「パンダ」は、ジョルジェット・ジウジアーロ率いるイタリアの「イタルデザイン」が開発を担当したコンパクトカーです。
全長3380mm×全幅1460mm×全高1445mmのコンパクトな3ドアハッチバックボディは、直線と平面で構成されており、内装をシンプルなトレー式ダッシュボードや、フレームに伸縮性のあるキャンバスを張ったハンモックタイプのフロントシートとするなど、コストの削減と優れたデザイン性を両立。
FFとしたことで広い室内を確保した優れたパッケージングにより、欧州を中心に大ヒットしました。
そして、2003年に登場した2代目パンダは、全長3535mm×全幅1590mm×全高1535mmと大幅にサイズアップされた5ドアハッチバックとなり、広い室内とSUV風のルックスで、好調な販売を記録。
しかし、日本では2代目に対しての評価は分かれ、さらに、元々はパンダとして売るはずではなかったという逸話も出てくるなど、一部のパンダファンからは疑問の声があがっていました。
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