初代が良すぎた!? 2代目の評価が微妙だった車5選

2代目が出てから初代が再評価されたクルマとは!?

●日産「セフィーロ」

初代に比べ印象に残らないデザインだった2代目「セフィーロ」
初代に比べ印象に残らないデザインだった2代目「セフィーロ」

 1988年にデビューした日産初代「セフィーロ」は、プロジェクターヘッドライトを配したモダンなフロントマスクや、流麗なフォルムのデザインを採用するなど、それまでの日産車から大きく変化したセダンでした。

 初代は全グレード2リッター直列6気筒エンジンのFRレイアウトで、「セフィーロコーディネーション」というセミオーダープランを設定。3種類のエンジンとサスペンションによる9通りの組み合わせを選択できるだけでなく、車体色と室内色の組み合わせが選べたことも特徴です。

 また、「くうねるあそぶ。」のキャッチコピーも話題となり、セフィーロは幅広い年齢層から支持を得ます。

 そして1994年に、新開発のV型6気筒DOHCエンジンを搭載するFFとなった2代目セフィーロを発売。

 ボディは北米市場をターゲットとしたため、全長4760mm×全幅1770mm×全高1410mmと大柄で堂々としたスタイルとなり、広々とした室内空間を実現したことが評価され、販売も好調に見えました。

 しかし、初代セフィーロの斬新なイメージとは異なるオーソドックスなデザインや、こだわりのあるオーナーからはFRでないこと、直列6気筒エンジンでないこと、ボディが大きくなったことなどが不評で、後に初代が再評価される結果となり、中古車市場では初代の人気が高まる結果となりました。

●スズキ「エスクード」

初代のシャープな印象が無くなった2代目「エスクード」
初代のシャープな印象が無くなった2代目「エスクード」

 1988年にデビューしたクロスカントリー4WD車のスズキ「エスクード」は、全長3560mm×全幅1635mm×全高1665mmのコンパクトサイズながら、直線基調のデザインが力強さを表現し、高く評価されました。

 高い悪路走破性を持ちながらも乗用車的な内装デザインとすることで、シティユースでも使い勝手が良く、国内外で人気を獲得します。

 1990年には最高出力の向上や、後部をハードトップ化した「レジントップ」、全長を415mm延長したロングボディの「ノマド」が追加されるなど、幅広いニーズに対応。

 そして、1997年にモデルチェンジされた2代目は、3ドアで全長3810mm×全幅1695mm×全高1685mmと少しボディサイズが大きくなるとともに、初代のシャープなイメージを捨て、丸みを帯びたデザインに一新されます。

 しかし、使い勝手は向上したものの、デザインについての評価は先代を超えられず、2000年にはフロントフェイスが変更されました。

 また、搭載されたエンジンは1.6リッターから2.5リッターV型6気筒まで用意されていましたが、クロスカントリー4WD車として重要なアイテムである、マニュアルトランスミッションが選択できるのは1.6リッターモデルのみというのも、マイナスポイントとなってしまいました。

※ ※ ※

 生産を終えたクルマが再評価されることは珍しいのですが、近年の顕著な例として日産「ラシーン」があります。

 ラシーンは2000年に生産を終え、しばらく目立った動きはありませんでしたが、ここ数年のSUVブームで人気となりました。

 レトロチックなデザインの良さや手頃なボディサイズが、人気再燃の理由だと推測され、いまではラシーンを専門に扱うショップがあるほどです。

 こうして再評価されたクルマを新型車で再現すれば良いと思う一方で、だからといって売れるとは限らないという難しさがあります。

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