5つ星クラスの迷車があった!? 平成の愛すべきマイナー車5選
ヒットするクルマがある一方で、販売台数が極端に低迷してしまうクルマも存在します。一方で、本当に売る気があったのかと疑問に思うようなクルマも存在。そこで、平成時代にデビューしたマイナーなクルマを5車種ピックアップして紹介します。
いまでは激レアな珍車・迷車たちを振り返る
現在、日本の自動車市場では、年間20万台以上売れるクルマもあれば100台ほどしか売れないクルマも存在します
高級車やスポーツカーといった高額なモデルの場合は、そもそも販売目標が低く設定されているので、それほど売れなくても問題はないのですが、厄介なのは単純に人気がないモデルです。
そこで、平成時代にデビューしたマイナーなクルマを5車種ピックアップして紹介します。
●ホンダ「インテグラSJ」
ホンダ「インテグラ」といえば「タイプR」に代表されるスポーティなモデルを連想しますが、1996年に発売された「インテグラSJ」は、ごく普通の4ドアセダンです。
インテグラSJは同時期に販売されていた4ドアセダンの「シビックフェリオ」のボディを流用し、フロントマスクは、ステーションワゴンの「オルティア」から流用するという、かなり安上がりな作りでした。
搭載されたエンジンは4気筒1.5リッターのみで、VTEC仕様とスタンダード仕様の2種類をラインナップ。
インテグラSJのコンセプトはフォーマルなセダンでしたが、目立った特徴はなく、当時の販売チャネル「ベルノ店」が販売するラインナップの隙間を埋める目的で作られました。
しかし、2000年にシビックシリーズがフルモデルチェンジした際に、販売の低迷による車種整理のために生産を終了。後継車はなく、その存在を知る人も少ないホンダを代表する迷車です。
●マツダ「ファミリアNEO」
マツダを代表する大衆車として誕生した「ファミリア」は、代を重ねるごとに高性能モデルが登場するなど、スポーティ路線に転換していきました。
しかし、1994年に発売された8代目ファミリアでは高性能モデルは設定されず、スポーティな3ドアハッチバッククーペの「ファミリアNEO」がラインナップされます。
クーペでありながらルーフラインを高くしたことで、優れたスペースユーティリティを実現しており、前端から後端まで流れるようなワンモーションのフォルムもスタイリッシュでした。
このスタイルは海外で高く評価されましたが、国内ではユーザーに受け入れられず、エンジンも1.8リッターと1.5リッターの平凡な直列4気筒しか設定されなかったこともあり、販売は低迷。
結局、発売からわずか2年後の1996年に、ファミリアNEOはラインナップから消滅するかたちで国内販売を終了しました。
●スズキ「グランドエスクード」
スズキ「エスクード」は、30年もの歴史を持つミドルクラスSUVで、世界各国で販売されて高い人気を誇ります。
そして、エスクードの派生車として2000年に「グランドエスクード」が登場。2代目エスクードをベースに全長を485mm延ばした4575mmとし、長くなった室内長を活かして3列シートを設置した7人乗りのSUVです。
搭載されたエンジンは新開発の2.7リッターV型6気筒DOHCで、駆動方式はパートタイム式4WDを採用。高剛性のラダーフレームと相まって、高い悪路走破性能を備えていました。
しかし、販売台数は低迷し、2003年のマイナーチェンでフロントフェイスが一新されるも、販売台数は好転せず2005年に生産を終了。
現在、3列シートのSUVが好調な売れ行きを記録していることを考えると、グランドエスクードは登場が早すぎたのかもしれません。
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