ホンダ新型「フィット」が販売好調でも… 先代モデルの半分しか売れていない訳

新型フィットは時期がズレていれば…

 同社のN-BOXがフィットの台数に影響を及ぼしているようですが、実際のユーザーはN-BOXに対してどのような印象を持っているのでしょうか。

トップを独走するホンダ「N-BOX」
トップを独走するホンダ「N-BOX」

 ホンダの販売店スタッフは次のように話します。

「かつての軽自動車は、買い物や近所の移動といったイメージが強く、安全性や快適性が良いという印象を持たれているお客さまは少なかったように感じます。

 しかし、近年の軽自動車は普通車並の安全・快適装備を備えているうえ、走行性能も格段に向上しました。その結果、普通車から軽自動車に乗り換えるお客さまが増えています。

 N-BOXでも、同じホンダ車や他社の普通車から乗り換えされるお客さまも多く、なかには『昔に比べて、軽自動車の性能が良くなったから、軽自動車で良い』という人もいるほどです。

 新型フィットは、同時期に登場したトヨタ新型『ヤリス』が、サイズ感や価格帯などにおいても、歴代モデルでも競い合っている面はありました。

 しかし、新型フィットを検討されるお客さまは日常の買い物や近場での利用を目的としている人も多く、実際にはN-BOXと比較されることも多いです」

※ ※ ※

 先代フィットが登場した翌2014年の年間販売台数は20万2838台、対するN-BOXは同期間で17万9930台と、フィットのほうが多く売れていました。

 しかし2015年の年間販売台数は、フィットの11万9846台に対してN-BOXは18万4920台と逆転、その後もN-BOX優勢が続いています。

 また、新型フィットに関しては、当初の予定では2019年内に発売されることになっていましたが、電動パーキングブレーキの不具合が発生したことにより、発売が2020年2月にずれ込みました。

 ライバルとなるトヨタ新型「ヤリス」も同時期の2020年2月に発売され、発売1か月で約3万7000台を記録。新型フィットよりも6000台ほど多い台数を販売しています。

 新型フィットが予定通り2019年内に発売されていたら、初期受注の台数が変わってきた可能性もあります。

 軽自動車の台頭や他車とのライバル競争など、厳しい戦いを強いられている新型フィットですが、ホンダの売れ筋モデルであることは変わりません。

 新型モデルでは5つスタイルを採用し、幅広いユーザーのニーズに応えるデザインを用意するなど、これまでとは異なる戦略で激化する軽・コンパクトカー市場に投入されました。

 この先も販売台数を落とさずに新型フィットが売れ続けるのか、他車とのライバル競争の行方とともに、今後の推移が注目されます。

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4件のコメント

  1. 三代目は初代からの乗り換えが多かったが
    肝心なのは、乗り換える前の車
    初代フィットはシビックからの乗り替えが多く結果シビックは。。。。。

  2. 前評判だけは良かったからな先代は。
    リコールの嵐で在庫の山になったが。

  3. 新車でしたが、フィット3は2度もエンジンを降ろす大修理。仕方なく引き取りに行きディラーからクルマを動かす際に、ルームミラーに写る、してやったとばかりにお互いを指差し馬鹿笑いする店長に工事長さんの事は一生忘れませんから。膨大な不具合データを集める事ができましたから、それはそれは良いクルマになった事でしょう。

  4. コロナ禍の影響でキャンセルもあったと聞くが。
    もう少し見ないとわからないね。
    安全性で言えば軽よりコンパクトの方がマシ、サイドは特に。

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