日本でお馴染みの車だけど何か違う!? 激レアな海外専用車3選

現在、軽自動車を除くと、日本車は国内だけでなくグローバルで販売されるのが一般的です。一方で、日本では販売されない、海外専用車も存在。そこで、かつて販売していた日本でもお馴染みのクルマをベースにした、海外専用モデルを5車種ピックアップして紹介します。

日本でも走っていたけど見た目が異なる!?

 近年、軽自動車を除くと、ほとんどの日本車は国内だけでなく、海外でも販売されています。

 一方で、海外で生産され、海外のみで販売される日本車も、数多く存在。

 そこで、かつて販売していた日本でもお馴染みのクルマをベースにした、海外専用モデルを5車種ピックアップして紹介します。

●マルチスズキ「ジプシー」

ロングボディでも違和感がない「ジプシー」
ロングボディでも違和感がない「ジプシー」

 いまも納車待ちが続くほど人気が高いスズキ「ジムニー」ですが、日本で1998年まで販売していた2代目「ジムニー」をベースとした派生車が、インドで販売されていました。

 インドのマルチスズキ社が製造販売していた「ジプシー」は、1リッターエンジンを搭載した登録車の「ジムニー1000」をベースに、フレームをロングホイールベース化し、2ドアのボディもロングかつハイルーフに変更されたワゴンタイプのモデルです。

 なお、オープンボディの「ジプシー ソフトトップ」もラインナップされていました。

 エンジンは1.3リッター直列4気筒を搭載し、装備は2代目「ジムニー」とほとんど変わらない非常にシンプルなつくりで、インドでは日本円で約100万円という低価格で販売され、人気のモデルとなります。

 しかし、安全装備の義務化などの法改正により2019年に生産を終了。現在まで後継車はありません。

●スバル「ブラット」

スタイリッシュな4WDピックアップトラックとして人気となった「ブラット」
スタイリッシュな4WDピックアップトラックとして人気となった「ブラット」

 1970年代の初頭、アメリカでは若者が乗るクルマとしてピックアップトラックの人気が非常に高く、スバルの現地法人から日本の本社に向けて、小型ピックアップトラックの開発が要求されました。

 そこで、スバルは1977年に、初代「レオーネ」をベースにしたモノコックボディのピックアップトラック「ブラット」を発売します。

 フロントフェイスはレオーネに準じており、2人乗りのキャビンに後部が荷台となっていましたが、アメリカではピックアップトラックの輸入車に高い関税が課せられたため、対策として荷台にプラスチック製のシートが2脚装備され、乗用車として輸入したことで販売価格を抑えました。

 駆動方式は全グレードが4WDで、エンジンは当初1.6リッター水平対向4気筒のみでしたが、1981年のモデルチェンジで2代目になると1.8リッターと1.8リッターターボエンジンを搭載。

 悪路走破性が高く、スタイリッシュな4WDピックアップトラックということで高い人気を誇り、アメリカでは1987年まで販売され、欧州やオーストラリア、ニュージーランドなどでは1994年まで販売されるロングセラーでした。

 2代目ブラットは田宮模型からラジコンカーが販売されていたので、海外専用車のなかでも日本での知名度は高かったようです。なお、このライジコンカーは2019年8月に特別企画商品として再販されました。

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