もはや絶滅危惧種!? 使い勝手なんて関係ない! 最新3ドア車3選
近年、急激に数が減ってしまったのが2ドアや3ドアのクルマです。使い勝手が悪いというのが理由ですが、スポーティなクルマでは、まだまだ生き残っているようです。そこで、使い勝手よりも走ることを重視したモデルを3車種ピックアップして紹介します。
いまでは数少ない3ドア車たち
1990年代までは、3ドアのコンパクトカーや軽自動車が数多く販売されていました。とくに若い世代が乗るクルマはリアシートの使用頻度が高くなかったため、2ドアや3ドアのクーペやハッチバックでも十分に実用的でした。
一方で、現在の国産車では急激に3ドアのクルマは数を減らし、残っているのは高額なクーペばかりになっています。
そこで、数少ない現行の3ドア車のなかから、使い勝手よりも走ることを重視したモデルを3車種ピックアップして紹介します。
●トヨタ「GRヤリス」
トヨタの人気コンパクトカー「ヴィッツ」が約10年ぶりにフルモデルチェンジし、名前を「ヤリス」に変え、2020年2月に発売されました。
そして、派生車の高性能モデル「GRヤリス」が、2020年1月に発表され、大いに話題となっています。
世界ラリー選手権(WRC)で培われたノウハウを、最大限につぎ込んだスポーツタイプのモデルとして期待が高まるGRヤリスは、TNGAに基づくスポーツ4WDプラットフォームを採用。
ボディはヤリスにはラインナップされていない3ドアハッチバックで、サイズは全長3995mm×全幅1805mm×全高1460mmと、かなりのワイドボディです。
さらに、新開発の「フォージドカーボン」をルーフ部分に採用し、ボンネットとドアパネルにはアルミ素材を用いるなど、シャシ剛性を低下させることなく軽量化をおこなっています。
また、大型の空冷インタークーラーをフロントに搭載した1.6リッター直列3気筒ターボエンジンは、最高出力272馬力、最大トルクは370Nmと、3リッター自然吸気エンジン並の大パワーを誇り、6速MTを介して3つのモード切り替えが可能な可変トルク型4WDシステムによって路面に伝達。
なお、GRヤリスの発売は2020年夏を予定していますので、現在は「1st Edition」の予約受付中です。
GRヤリスの価格(消費税込、以下同様)は「RZ“High performance”」が456万円、「RZ」が396万円となっています。
●フォルクスワーゲン「up! GTI」
フォルクスワーゲンの現行ラインナップのなかで、もっとも小さなモデルの「up!」は、全長3625mm×全幅1650mm×全高1485mmと、日本の道路でも使いやすいボディサイズです。
これは初代「ゴルフ」とほぼ同じで、フォルクスワーゲンのホットモデルに与えられる「GTI」もゴルフから継承しています。
up! GTIの内外装には、GTIシリーズの特徴といえるレッドのアクセントをふんだんに使用していて、GTI伝統のタータンチェック柄のシートも装備。
外観は専用の17インチホイールやエアロパーツにより、小さいながらも迫力を感じさせるデザインで、3ドアのみという潔さもあり、実用よりも走りを重視しています。
エンジンは最高出力116馬力を誇る1リッター直列3気筒ターボを搭載し、トランスミッションは6速MTのみ。この出力も初代ゴルフGTIに近く、欧州では「初代ゴルフGTIの再来」と評されたほどです。
車重は1000kgとかなり軽量な仕上がりで、チューニングされた足まわりと相まって、軽快な走りを実現。
up! GTIが日本で発売された当初は、限定車として販売されていましたが、現在は特別仕様車としてカタログモデルにとなっています。価格は247万7560円です。