快適装備なんて無くていい!? 超硬派な漢のクルマ3選
究極のロードカーを目指したスーパースポーツとは!?
●ホンダ「NSXタイプR」
1980年代の終わりごろ、F1で常勝となっていたホンダは世界に通用するスーパースポーツカーの開発をスタートし、1990年に初代「NSX」を発売しました。
最高出力280馬力(MT車)を発揮する3リッターV型6気筒「C30A型」エンジンを、世界初のオールアルミモノコックボディのリアミッドシップに搭載。
車重1350kg(MT車)と軽量な2シーターのピュアスポーツカーで、高い走行性能だけでなく普段使いにもまったく問題無い高い品質を誇り、欧州のスーパーカーメーカーの開発方針に多大な影響を与えたといわれています。
NSXは空気を切り裂くようなスタイルも相まって「和製スーパーカー」と呼ばれ、日本のバブル経済という背景もあったため、800万円(消費税抜き)と高額にも関わらず人気を博しました。
そして1992年に、サーキット走行も視野に入れた高性能バージョンの「NSXタイプR」が追加されます。
タイプRはベースモデルに対して部品素材の変更や、遮音材や制振材、快適装備の一部を削減することで120kgもの大幅な軽量化を実現。
一例を挙げると、オーディオが撤去され、エアコンもオプション扱いとなり、シートもフルバケットに交換されています。
なお、3リッターエンジンを搭載する前期型のMT車には、元々パワーステアリングは装備されておらず、後にオプションで装着できるようになりました。
エンジンはバランス取り程度でスペックに変更はありませんでしたが、足まわりは高度にチューニングされ、街乗りには厳しいほどの乗り心地でした。
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冒頭にあるように、昔のミドルクラス以下のクルマは快適装備が無いのが当たり前でした。
たとえば1980年代に登場した1.6リッターエンジンを搭載したスポーツモデルなどは、パワーステアリングが無く、むしろそれがダイレクトなステアリングフィールだと思っていたほどです。
昔のクルマは軽かったのでパワーステアリングが無くてもなんとかなりましたが、現代のクルマではそういうわけにはいかないでしょう。