「SUV風軽自動車」なぜ増加? 個性的デザインの軽が続々登場する訳は

SUV風のパーツが装着された軽自動車である『軽SUV』が、スズキ、三菱から相次いで登場しています。2020年半ばにはダイハツから新たな軽SUVの登場も予定されていますが、なぜこのタイミングで増加しているのでしょうか。

スズキ、三菱だけでなくダイハツも? 軽SUVが続々登場の訳

 2019年末から2020年にかけて、軽SUV市場が盛り上がりを見せています。2019年3月に三菱「eKクロス」が登場した後、2020年は1月に2代目となるスズキ「ハスラー」、3月に三菱新型「eKクロススペース」、そして2020年半ばにはダイハツ新型「タフト」の発売が予定されている状況です。

 このタイミングで新しい軽SUVが相次いで登場する理由とは、いったいなんでしょうか。

2019年3月に発売された三菱「eKクロス」
2019年3月に発売された三菱「eKクロス」

 近年、モデル数が増加している軽SUVは、トールワゴンタイプのボディにアウトドア感の強いパーツを装備して趣味性の強いSUV風の外観としたモデルで、車種によっては通常の軽トールワゴンより最低地上高が高めに設定されているものもあります。

 本格的な四輪駆動システムを搭載し、高い走破性を実現した軽自動車としてスズキ「ジムニー」が存在するものの、3ドアのジムニーに対し軽SUVは5ドアとなっているほか、車内の広さや使い勝手の良さも追求されている点が違いといえます。

 軽トールワゴンタイプでSUV風の外観を持ったモデルは、2014年にスズキ「ハスラー」が登場して以降、2015年9月にダイハツ「キャスト」シリーズの1台である「キャストアクティバ」が発売されて以降、2車種のみが市場に存在していました。

 しかし、前述のとおり2019年から2020年にかけて、既存車種であるハスラーのフルモデルチェンジやニューモデルの登場が続いています。

 軽SUVのモデル数がここまで増加した背景には、近年進んでいる軽自動車の上級化があります。ひと昔前まで、軽自動車は普通車よりも安っぽく、装備面でも劣る印象がありましたが、近年では質感や先進装備の両面で普通車並みの水準となっており、ネガティブなイメージが無くなりつつあります。

 近年の軽自動車について、国産自動車ディーラーのスタッフは次のように話します。

「ここ数年で軽自動車は、走行性能・安全機能・快適装備など、あらゆる面で普通車と変わらなくなっています。

 また、軽自動車最大の魅力といえる維持費の安さもあって、弊社以外場合も含めて100万円台から設定される普通車のポジションが奪われつつあるように思います」

 そのうえで、軽自動車は装備以外にも差別化を図る必要が出てきており、そのため標準モデルに対して『SUV風の外観』という付加価値を付けた軽SUVが登場してきています。

 なかでも、eKクロスは登場直後、三菱の共通デザインコンセプト「ダイナミックシールド」の顔つきをまとい、個性的なデザインで登場しました。

 従来の軽自動車を超えた個性の強さに、登場直後は賛否両論あったものの、三菱の販売店スタッフに話を聞くと「eKクロスでは、大人しめなeKワゴン(標準モデル)に対してアクティブさが特徴なことや、(同じデザインの)『デリカD:5』の登場後ということもあり、すんなり受け入れられたようで、販売も好調です」とコメントします。

 群雄割拠の軽自動車市場において、個性を主張できるSUV風の外観は一定の評価を得ているようです。

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