ホンダ「シビック」存続危機? 49年目の新型モデルが担う役目とは
ホンダはマイナーチェンジした新型「シビック」を、2020年1月23日に発売しました。ホンダのロングセラーモデルとして知られるものの、販売面で好調とはいい難いシビックですが、なぜホンダは存続という判断をしたのでしょうか。
ホンダが「シビック」存続にこだわる理由とは
ホンダは、2020年1月23日にマイナーチェンジした新型「シビック」を発売しました。外装デザインの変更がおこなわれたほか、安全装備も強化されています。
一方で、シビックはホンダのなかで歴史あるモデルではあるものの、販売面において現在は主力モデルとはいえない状況です。ホンダは、なぜ今回シビックの改良をおこなったのでしょうか。
シビックの歴史は、1972年7月12日に発売された初代モデルからはじまります。
当時、世界一厳しいといわれたアメリカの排気ガス規制であるマスキー法をクリアしたCVCCエンジンを搭載したモデルが、1975年に追加されて話題となり、その後シビックはホンダを代表する小型モデルとして歴史を重ねます。
そして、2010年に8代目モデルの販売を日本市場で終了して以来、国内でのシビックの歴史は一旦途絶えます。その後、2017年7月に現行の10代目モデルを日本市場へ再投入。限定車を除くと7年ぶりの復活となりました。
ラインナップはハッチバックとセダン、そしてスポーツ仕様のタイプRです。
ホンダを代表するビックネームの復活となったシビックですが、売れ行きは復活後も絶好調とはいえません。
日本自動車販売協会連合会の発表する登録車販売台数トップ50によると、シビックは2018年の年間ランキングに37位(販売台数:1万8287台)にランクインしましたが、販売台数はひと月あたり1524台と、同社のなかでも販売上位ではありません。
ボディサイズが近く、ハッチバックとセダンを揃える点で共通するスバル「インプレッサ」が、同じ2018年にひと月平均で4516台を売り上げたことと比べても、シビックが好調とはいい難いでしょう。
その後、2019年の夏頃にシビックは一度注文受け付けをストップ。そして、今回マイナーチェンジを受けることになりました。
ホンダは、なぜ主力モデルとはいえないシビックに改良を施し、モデルを継続させたのでしょうか。ホンダの販売店スタッフに、販売現場でのシビックの評判について聞いてみました。
「当店では、シビックを買うお客様はほとんど指名買いで、競合するクルマはありません。多くの人はシビックの復活を待っていたとおっしゃいます。
ハッチバックとセダンを比較すると、パワフルなハッチバックに人気が集中しています。MTとCVTを選択できるハッチバックではMTを選ぶ人も多く、当店ではタイプRの販売も好調です。
現在、このクラスのMT仕様は設定がない車種も存在するので、こちらも『待っていた』というお客様が多い印象です」
ハッチバックとセダンで搭載されるエンジン(1.5リッター直噴VTECターボエンジン)を比較すると、ハッチバックはハイオク仕様で最高出力182馬力を発揮し、セダンはレギュラー仕様で最高出力173馬力と、ハッチバックの方がスポーティカーらしいセッティングです。
前出の販売店スタッフの「タイプRの販売も好調」という証言とあわせると、4ドアの実用車としての使い勝手も併せ持ったホンダらしいスポーティカーという立ち位置で、モデル存続が果たされた格好になったといえるでしょう。
シビックは40代50代の人には大衆車の名称でいくら速くても、高級仕様にしても、400万越えは買えません、アコードタイプRなら良かった、又は、検討出来ました。出世あきらめた?
デザインも難あり。