復活熱望するスバリストも多数! いまは無きスバルの「3列7人乗りモデル」3選
軽1BOXベースやGMとの提携で生まれたオペルのOEM車も
●スバル「ドミンゴ(DOMINGO)」
軽ワンボックスの「サンバートライ」をベースに、1リッターエンジンをリアに搭載。このクラスのリッターカーとしては、当時唯一の7人乗りということもあり、一定の人気を得ました。
全長は3425mm×全幅1430mm×全高1870mm(2WD)とコンパクトでしたが、全高の高さを活かしてアップライトに座らせる手法で、乗員の足もとは、カタログのスペックを見て想像するほど狭くはありませんでした。
1986年にはフルタイム4WDモデルを追加、その4WDモデルへ新たに1.2リッターエンジンを搭載しました。同時に、サンルーフ装着車のリアスライドドアの上に明かり取り窓を採用した「サンサンウインドウ」モデルを設定しました。
1994年9月には、2代目にフルモデルチェンジします。
2代目ドミンゴは軽ワンボックス「サンバーディアス」をベースに1.2リッターエンジンをリアに搭載。全長3525mm×全幅1415mm×1925mmというサイズと、初代よりも全長が長くなりましたが、これは衝突安全確保のためバンパーが大型化されたことによるものです。
ポップアップルーフを採用したキャンピングカー「ドミンゴ アラジン」などが登場したりと話題もありましたが、販売は低迷。1998年、軽自動車が規格変更にともない大型化するタイミングで、ドミンゴはひっそりと販売を終了しました。
その後、三菱「タウンボックスワイド」スズキ「エブリイプラス」ダイハツ「アトレー7」など、他社から新規格軽ワンボックスベースの7人乗り小型ワゴンが続々と登場したことを考えると、ドミンゴは時代の先をいきすぎていたのかもしれません。
●スバル「トラヴィック(TRAVIQ)」
2001年8月に登場した3列7人乗りミニバンが「トラヴィック」です。
1999年12月、スバル(当時の富士重工業)は、GM(ゼネラルモーターズ)と戦略提携を結び、資本提携をしていました。このモデルは、欧州におけるGMの子会社だったドイツのオペルが開発した「ザフィーラ」のOEMモデルで、GMのタイ工場で生産されたモデルを日本ゼネラルモーターズが輸入、スバルディーラーで販売されました。国内市場においては、スバルとGMの提携が具体的な成果となった初のケースです。
当時はすでにミニバンがブームになっていましたが、スバルはミニバンのラインナップがなかったこと、またGMの世界戦略として、タイで生産されるザフィーラをアジア諸国で展開したかったことなど双方の思惑が重なったといわれています。
トラヴィックは全長4315mm×全幅1740mm×全高1630mmm、ホイールベースは2695mmのコンパクトミニバンで、リアはスライドドアではなくスイングドアを採用していました。VWの初代「ゴルフトゥーラン」をイメージすると車両のコンセプトが理解できそうです。
143馬力/203Nmを発生する2.2リッター直列4気筒エンジンを搭載、4速ATと組み合わされていました。車両価格は199万円(消費税込、以下同様)から234万円と、戦略的な価格設定とされていました。
「1to7 ヴィークル」というキャッチフレーズは「1人で乗っても7人で乗っても楽しい7人乗り」というコンセプトからきています。
ドイツ車ベースのミニバンだけに、その締まった足まわりからくる高速性能、直進安定性は、当時の自動車雑誌などで高い評価をされました。
反面、日本車のミニバンにあるような、室内の見た目のゴージャスさやおもてなし感などは皆無で、実用一辺倒の質実剛健さは、ユーザーにはあまり響きませんでした。
2005年で販売は終了しました。
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スバルは、北米では「アセント(Accent)」という3列シートを持つSUVモデルを展開しています。このモデルは2+3+3の8人乗りと、2+3+2の7人乗りがあり、2.4リッターの水平対向4気筒ターボエンジンを搭載しています。
このモデルを日本市場に導入すれば、スバルの3列シートモデルが復活することになりますが、全長5000mm×全幅1930mm×全高1820mmとビッグサイズ(それでも北米ではミドルサイズのSUV)なので、日本導入は難しいかもしれません。
クロスオーバー7という名前に聞き覚えのない人は、「エクシーガ」だとどうでしょうか。
エクシーガは2008年に発売されたミニバンですが、このモデルをベースにクロスオーバーSUVとして内外装を変更したものがクロスオーバー7となります。スバルとしては、両車は別のコンセプトを持つ別のモデルといいますが、ベースは同じで派生車種の扱いになります。
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