冬の高速道で多発する雪爆弾被害? 雪乗せ車の後ろが超危険な理由
降雪地帯でクルマを屋外に駐めていると、クルマが雪に埋もれてしまうことがあります。運転するためには雪を取り除かなければなりませんが、ルーフに積もった雪を載せたまま走行しているクルマを見かけます。ルーフに雪を載せたまま走行するとどうなるのでしょうか。
車のルーフに雪が積もったままの走行は危険!
年末年始のまとまった休みを利用して、帰省や旅行のためにクルマで雪が多い地域へ行く人が多くなる時期です。到着した先でクルマを屋外に駐車しているときに雪が降ると、クルマにかなりの量の雪が積もっていることがあります。
ルーフに雪が積もったまま高速道路を走っているクルマを見かけることがありますが、そのような状態で走行するとどうなるのでしょうか。
高速道路を管理しているネクスコ東日本の東北支社の吉田氏は、次のように説明します。
「ルーフに雪の塊を載せたまま走行するのは、非常に危険です。高速道路では一般道より速度が出ているため、走行中に路上に落ちる可能性もあり、後続車にとって非常に危険といえます。
仮に後続車にぶつからなくても、車線上に雪の塊が残り、後続車に踏み固められることで、凍結など路面状況を悪化させる危険もあります」
さらに、急ブレーキをかけたときなどにルーフの上の雪が自分のクルマのフロントガラスの上に流れ落ちてくることがあり、ドライバーの視界が遮られて危険な状況になることも予想されます。
ワイパーで雪を取り除こうとしても、雨と違って雪はかなりの重さがあります。雪が拭き取れないばかりか、ワイパーが故障する可能性もあるため、ルーフの雪を落としてから走行するのが安全です。
「見落としがちですが、タイヤハウスに溜まった雪は氷の塊になることがあります。この氷の塊がハンドル操作を妨げ、事故の原因にもなりかねませんのでご注意いただければと思います」(吉田氏)
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背の高いミニバンなどでは、ルーフに積もった雪を取り除くのが大変です。しかし、そのまま走行してしまうと、思わぬ事故を誘発する原因となります。
降雪地帯に出かけるときは、スノーブラシを用意して、クルマに雪が積もったときは雪下ろしをするなどの対策が必要です。
またクルマの雪下ろしをする際に、クルマの前に雪を落とすと発進できなくなってしまいます。雪を落とすときはクルマの横の邪魔にならないところに落とした方がよさそうです。
高速道路上に一般乗用車の屋根の雪程度で危険を感じることはほぼほぼありません。むしろ、大型トラックのタイヤハウス内のカッチカチに凍った塊の方が真剣に危ない。乗用車の屋根の雪が危ないなんて笑えました。