まつ毛があるの知ってる? ランボルギーニ「ミウラ」の目力を調査しました
フェルッチオ・ランボルギーニのミウラSVは、まつ毛ありだった!
機関系など、ミウラP400、P400Sのウィークポイントを改良し、スパルタンな外観になったミウラP400SVですが、先代モデルに比べてひとつだけオーナーには納得しないポイントがありました。
それは、「まつ毛」がなくなったことです。そこで、創始者フェルッチオ・ランボルギーニは、どのうような方策に出たのでしょうか。
●フェルッチオだけの特別なまつ毛ありP400SV
フェルッチオは、自社製品であるスーパーカーを、きちんと代金を支払って購入していたといわれています。レースに関心がないともいわれていますが、若い頃は自らチューニングしたフィアットで、ラリーレースにも出走しています。
フェルッチオと、その一族が所有したクルマを一同に展示した博物館があります。それが、「ムゼオ・フェルッチオ・ランボルギーニ」です。
この博物館に、フェルッチオが所有していたミウラP400SVが展示されています。フェルッチオの甥にあたるファビオ氏によれば、フェルッチオは赤やオレンジ、黄色のボディカラーを好んでいてたそうです。
そのため、フェルッチオのミウラP400SVのボディカラーは赤です。フロントからその姿を眺めると、「まつ毛」が付いていることから、ミウラP400かP400Sのようにも見えますが、膨らみを増したフェンダーなど、あきらかに様子が違います。
リアに回ると、「SV」のエンブレムが取り付けられ、テールライトもミウラP400SVのものでした。ファビオ氏によると、フェルッチオは「まつ毛」が取り付けられたミウラのほうが好みだったようで、特別に「まつ毛」付きのP400SVをオーダーしたそうです。
当時は、1台1台、モデナ周辺のカロッツェリアの職人がハンマーで叩き出してボディを作っていた時代です。それくらいのモディファイは、わけもなくやってのけたのでしょう。
こうして、いまでいうところの「アドペルソナム」仕様の、フェルッチオ専用ミウラP400SVが完成したのです。
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1970年ぐらいまでのスーパーカーは、生産台数も非常に少なく、ミウラは全シリーズあわせても750台程度しか製造されていません。
それだけに、1台1台が持っているヒストリーがあり、それを調べるだけでも非常の楽しいものです。スーパーカーは実際に所有しなくても、いろいろな楽しみ方があるのです。
美しい!