ホンダのハイブリッド専用車が苦戦中!? 発売から1年「インサイト」の売れ行きはどうなった?
ホンダのハイブリッド専用車「インサイト」が、2018年12月14日の現行モデルの発売から1年が経過しました。競合するトヨタ「プリウス」が販売好調となるなか、インサイトの売れ行きはどのようになっているのでしょうか。
ホンダ「インサイト」が苦戦中? 発売から1年間の販売台数は
ホンダのハイブリッド専用車「インサイト」は、2019年12月14日に発売から1年が経過しました。
近年の新車市場において、ハイブリッド車は人気のカテゴリとなっていますが、はたして現在の販売状況はどのようになっているのでしょうか。
2019年の新車市場における、1月から11月までの登録車販売台数のランキングを見ると、1位はトヨタのハイブリッド専用車「プリウス」(販売台数11万8021台)が獲得しています。
また、上位10台のうち9台がハイブリッド仕様をラインナップしているなど、ハイブリッド車の人気ぶりが目立ちます。
そんななか、ホンダ「インサイト」は現行モデルとなる3代目が2018年12月14日に発売されたハイブリッド仕様のセダンです。
モデルとしての歴史は長く、初代モデルは1999年にホンダ初のハイブリッドカーとして2ドアクーペのボディで発売され、2代目モデルは2009年に5ドアハッチバックとして発売されました。
各モデルの間には中断されていた期間がそれぞれ存在し、3代目モデルも先代から車格が上がった4ドアセダンとして復活したかたちになります。
現行型インサイトの月販販売台数は1000台に設定されていますが、現在の売れ行きはどのようになっているのでしょうか。日本自動車販売協会連合会の担当者は、インサイトの販売台数について次のように説明します。
「2018年12月から2019年11月までのインサイトの累計販売台数は8989台となっています。直近となる2019年11月の販売台数は261台を記録しました」
現状では月販目標台数を割ってしまっていますが、原因のひとつとして考えられるのは、車格の近いほかのハイブリッド車と比べ、価格が割高に感じられることが挙げられます。
例えば、インサイト(全長4675mm)に近いサイズのプリウス(全長4575mm)と価格を比べると、インサイトは332万2000円から369万6000円となっている一方、プリウスは256万5200円から354万3100円と、エントリーモデルの価格で約80万円の差があります。
プリウスのエントリーグレードとなる「E」は、運転席の上下調整機能が省かれるなど、同モデルのなかでは装備が簡略化された仕様ではあるものの、衝突被害軽減ブレーキを含む「トヨタセーフティセンス」は標準装備されており、近年のクルマに求められる安全性能は備わっています。
インサイトは、運転席ハイトアジャスターや衝突被害軽減ブレーキはもちろん、運転席・助手席のシートヒーターが全車標準装備される(プリウスは上級グレードのみ)など、装備が充実しているものの、それでもプリウスに対する割高感は残ります。
ホンダの販売店スタッフにインサイトの評判について聞くと、「カタログ燃費は28.4km/L(EXグレード・WLTCモード燃費)ですが、実燃費でも20km/Lを超えるといわれています。内装も高級感のある仕立てです。普段使いで距離もそこそこ走る、という人にインサイトはおすすめです」といいます。
今後の改良で、価格設定にも変化があれば、いまより売れ行きを伸ばす可能性もあるのではないでしょうか。
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