「人間 vs ロボット」燃費が良いのはどっち? 日産「プロパイロット2.0」で試してみた

なぜプロパイロット2.0の方が燃費悪化? その原因とは

 なぜプロパイロット2.0は、人間による運転よりも若干ながら燃費が悪化してしまったのでしょうか。

 実際のところ、ハンズオフ機能も備わるプロパイロット2.0の制御は非常に自然で、高速道路本線を走行している限り、不安を覚えることはほぼないといっても過言ではないレベルです。

一定条件下でハンズオフ走行可能なスカイラインのプロパイロット2.0
一定条件下でハンズオフ走行可能なスカイラインのプロパイロット2.0

 ただし、ナビ連動ルート走行をおこなうことで、走行する道路の制限速度に忠実な走行をすることができるのですが、じつはこれがかなりの曲者でした。

 例えば首都高からアクアライン方面に行く場合、それまで80km/h制限で走行していたのに側道に入ると40km/h制限となるので、そこまで減速することになります。

 また、海ほたるPAからアクアラインに合流する場面でも、合流車線は40km/h制限でアクアラインは80km/h制限となるため、合流車線では40km/hをキープし、本線に合流してから80km/hまで速度を上げるという形になり、人間が運転するときのように、合流車線で徐々に速度を上げて合流するということをしてくれないのです。

 もちろん制限速度に忠実な走りなので当然といえば当然なのですが、実際のところはそこまで急激に減速や加速をする車両は稀であり、状況によっては事故を誘発する可能性もないとはいい切れません。

 ただ、こういったシーンではドライバーがアクセルを踏み込むことでプロパイロット2.0を解除することなく加速することもできますから、状況によっては人間がプロパイロット2.0をアシストしてあげるのがスムーズに走行する秘訣といえるでしょう。

 このような極端な加減速が発生した分だけ、プロパイロット2.0での走行時に少し燃費が悪化したといえるのではないでしょうか。

 ハンズオフができるからといってクルマ任せにすることなく、ときにはドライバーが操作することで、より安全で快適なドライブをすることができます。

 なお、高速道路上であっても、プロパイロット2.0のハンズオフが使えない状況が存在します。

 対面通行や急カーブ、分岐や合流が多い地点や料金所に加え、GPS信号が取れないトンネル内やパイロンが置いてある工事区間などではハンズオフが使用できず、音と表示で「ハンドルを持ってください」とハンズオンするように促されます

※ ※ ※

 今回は、人間の運転の方が燃費が良くなることがわかりましたが、走行の大部分をクルマにお願いすることができたプロパイロット2.0の走行の方が、圧倒的に疲労感が少なかったと感じました。

 先進装備を毛嫌いする人もいるようですが、うまく活用することでより快適なカーライフが送れるようになるのではないでしょうか。

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Writer: 小鮒康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

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