コンパクトカーはヒンジドアでも大人気!? ホンダ新型「フィット」がスライドドアを付けない訳

日本の新車市場で人気の高いコンパクトカーは、人気モデルの多くが後部ドアにヒンジドアを採用しています。一方、ほかの人気カテゴリである軽自動車やミニバンは、スライドドアの採用モデルが多いです。なぜ、コンパクトカーはヒンジドアでも問題ないのでしょうか。

数少ない後部両側スライドドアのコンパクトカーがランキング急上昇! いったいなぜ?

 後部ヒンジドアが主流となるコンパクトカー市場ですが、数少ない後部両側スライドドアのコンパクトカーが、人気を博しています。それが、トヨタ「ルーミー/タンク」です。

後部両側スライドドアを装備するトヨタ「タンク」
後部両側スライドドアを装備するトヨタ「タンク」

 ルーミー/タンクは、ダイハツ「トール」のOEMモデルという立ち位置となり、ルーミーはトヨタ店・カローラ店で、タンクはトヨペット店・ネッツ店で販売されています。

 前出の2019年度上半期の登録車販売台数ランキングでも、ルーミー/タンクはともにコンパクトカーの販売台数上位10台にランクインしているほか、総合順位でもルーミーが5位、タンクが12位となっています。

 そんななか、2019年10月のランキングで、ルーミー/タンクはランキング順位を急上昇させます。ルーミーはコンパクトカー首位となる総合3位、タンクもコンパクトカーで2位となる総合5位につけて、単月ではあるもののルーミー/タンクはコンパクトカーの販売ランキング1位・2位を独占したのです。

 2019年10月は消費税増税があったこともあり、コンパクトカー販売台数首位のノートが9月の1万3183台から10月の5263台へ販売台数を急落させたことをはじめ、ほかの人気モデルも軒並み販売台数を落としました。

 しかし、ルーミーは9月の9046台が10月は6962台、タンクは9月の7569台が10月は5420台と、減少はしたものの下落幅が小さかったことから、相対的に順位を上げました。

 後部ドアにスライドドアを採用するコンパクトカーは、両車のほかにはそれほど車種が存在せず、ルーミー/タンクと同じくトールのOEMモデルとなるスバル「ジャスティ」のほか、スズキの「ソリオ」など数える程度しかありません。

 そのため、ルーミー/タンクの販売台数が好調であることをもって、コンパクトカーにおいても両側スライドドアが必要と断定することはできないものの、一定のニーズがあることは確かです。

 2020年2月に登場する新型ヤリスや新型フィットをはじめとしたコンパクトカーはヒンジドアで登場しますが、今後コンパクトカーやコンパクトミニバンなどのカテゴリで、後部両側スライドドアのモデルがはたして登場するのか、2020年以降の新型車ラインナップが注目されています。

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Writer: くるまのニュース編集部

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