トヨタ「アルティスGR」がカッコイイ! C-HRニュル仕様など日本未導入なモデルが存在するワケ

2019年9月に日本で発売された新型「カローラ」にGRスポーツ仕様が存在? さらに、人気コンパクトSUV「C-HR」にニュルブルクリンク仕様も! なぜタイでは日本にないスポーティなモデルが多いのでしょうか。

日本に無いGRやニュル仕様が存在する理由

 海外には、日本にラインナップされていないモデルが数多く存在します。そんななかで、タイのモータショーには日本の新型「カローラ」とは別の市販モデルとして、あるセダンが展示されていました。

 その名は「カローラアルティスGRスポーツ」。アルティスというのはカローラのサブネームで、タイのカローラでは従来から継続しているものですが、興味深いのは「GRスポーツ」が登場したということです。

タイでお披露目された「カローラアルティスGRスポーツ」
タイでお披露目された「カローラアルティスGRスポーツ」

 GRはトヨタのスポーツブランドで、現時点では日本で新型カローラでのGRモデルはラインナップされていません。それが、タイでは新型のデビューと同時に用意されています。

 このカローラアルティスGRスポーツは、専用デザインのフロントグリル&バンパー、サイドスカート、リアスポイラー、リアバンパー、そして17インチアルミホイールを装着。

 しかしながら、日本でラインナップされているGRスポーツの外装デザインとはテイストが異なり、レーシーというよりもスポーティながらエレガントな雰囲気です。つまり日本のGRスポーツとは異なる独自路線ということでしょう。

 もうひとつの異なる部分は、パワートレインが標準車とは異なること。日本で用意しているGRスポーツのエンジンはどれもベース車と同じ(パワートレインの異なる車両は「GRMN」という扱い)ですが、タイのカローラアルティスGRスポーツは、通常のガソリン車(排気量1.6リッター)よりもひとまわり大きな1.8リッターエンジンを積んでパワーが増しているのです。

 一方で、日本のGRスポーツがこだわっているボディ補強やサスペンションチューニングは、とくに装備メニューに記載されておらず、操縦安定性に関しては標準仕様と同等だといいます。

 すなわち、日本で売っている「スタイリングと操縦性」ではなく、「スタイリングと動力性能」がタイのGRスポーツの方向性といっていいでしょう。

 トヨタモータータイランドによると「カローラアルティスGRスポーツは、タイのトヨタGAZOOレーシングのもとで開発された最初のモデル」とのこと。開発の手法も日本のGRチームによるものとは異なるようです。

 タイにはクルマ好きが多く、モータースポーツも盛んなため、トヨタモータータイランドは、タイ国内のレースに出場するだけではなく、タイ独自のチーム(トヨタGAZOOレーシングチーム・タイランド)としてドイツのニュルブルクリンクで開催されるニュル24時間耐久レースに参加するほど活動が活発なので、2018年はカローラアルティスでニュル24時間耐久レースに参戦しました。

 トヨタモータータイランドはカローラアルティスGRスポーツについて「サーキットのレーシングスピリットをロードモデルへ活かした」と説明しています。

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