発売から9年のトヨタ「アクア」 販売好調でも人気に陰りが見えた理由とは
アクア最大のライバルが2020年2月に登場?
アクアは、登場から9年間も売れ筋モデルとして君臨してきました。しかし、最近の販売台数ランキングでは変化がみられています。
2019年上半期(1月から6月)では、単月と合算で上位3台を維持。しかし、同年7月以降では5位、6位と順位を落としていき、10月には8位にまで下がりました。
その理由として、トヨタのコンパクトミニバン「シエンタ」が好調な販売台数を重ねていくほかに、アクア最大のライバルといえるヤリスとホンダ「フィット」の登場が挙げられます。
ホンダは、2019年5月の事業方針説明会で次期型フィットを同年秋に世界初公開すると説明。実際に、東京モータショー2019にて世界初公開されました。
詳細なスペックは公開されていませんが、新開発のハイブリッドシステムを搭載するが決まっており、従来モデルよりも燃費が向上することは明らかです。
さらに、東京モータショー2019が開催される数日前の10月16日には、これまで日本でヴィッツとして販売していたモデルを、海外の名称と統一したヤリスに変更しました。
また、フィット同様に燃費値は出ていませんが、ヤリスの説明として「走る楽しさと、世界最高レベルの低燃費、先進の安心安全技術を備えたコンパクトカーの域を超える、新世代コンパクトカー」と説明していることから、大きな注目が集まっています。
この2台はともに、2020年2月の発売を予定しています。そのため、2019年10月時点ではアクアをはじめ、ライバルとなるモデルの買い控えが起こっているようです。
前出の販売店スタッフは、次のように話します。
「現在、ヴィッツはネッツ店(東京では全店)のみで扱っています。しかし、ヤリスでは全国の全店舗で扱うことになっています。同様にアクアも全店舗でしたが、これによって販売店での『アクアとヤリス』の比較検討は必至です。
後席の広さとしてはアクアの方が上だと思いますが、全体的なスペックでは当然ヤリスが上なので、アクアのユーザーはヤリスに移るのではないかと思っています」
※ ※ ※
トヨタは、これまで4つ存在している販売チャネル(トヨタ店、トヨペット店、カローラ店、ネッツ店)を2020年5月に統合し、それぞれの専売モデルも将来的には、廃止・統合する予定だとしています。
そんななか、ヤリスの登場によってアクアの存在意義が危ぶまれていることもあり、「このままアクアが廃止されるのではないか」や「新型ヤリスをベースに新しいアクアが登場するのでは」という、さまざまな憶測がでているほどです。
販売台数ランキングTOP10圏内にいるアクアが、今後どうなるのか注目されます。
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