バブルで輝いた「シーマ」のいまは? 初代と最新モデルの違いとは

昭和の最後に登場した高級車で一躍人気車となった日産「シーマ」。バブルの申し子のような存在で「シーマ現象」という言葉まで生まれたほどです。モデルチェンジを重ね、現在のシーマはどのようなクルマになっているのでしょうか。

日産を代表する高級パーソナルサルーン「シーマ」

 1988年、バブル経済に沸く日本では多くの家庭で中流意識が高まり、さまざまなものに高級志向が求められました。

 自動車市場も活性化され、高級車として扱われるパーソナルセダンのジャンルに、日産は初代「セドリック シーマ」と「グロリア シーマ」(以下、シーマ)を発売しました。

 高額にも関わらずシーマは大人気車となり、各自動車メーカーも追随し、1989年に初代トヨタ「セルシオ」が登場。ほかにも各社が高額なモデルを続々と市場投入しました。

 その後シーマはモデルチェンジを重ね、現行モデルの5代目は、日産および海外のインフィニティブランドのフラッグシップモデルとして君臨しています。

 そこで、シーマの初代モデルと最新モデルについて、どのような特徴があるのか、紹介します。

●バブルの象徴となった「セドリック シーマ」と「グロリア シーマ」

バブルというビッグウェーブを見事に捉えた初代「シーマ」
バブルというビッグウェーブを見事に捉えた初代「シーマ」

 日産は高級セダン「セドリック」「グロリア」の更なる上級モデルとして、初代セドリック シーマとグロリア シーマを1988年に発売しました。

 自動車市場では、好景気を背景にした中流意識の高まりから「ハイソカーブーム」が起こり、その流れに乗ったシーマは大ヒットとなります。

 セドリック/グロリアと一線を画した3ナンバー専用の4ドアピラーレスハードトップのボディに、3リッターV型6気筒エンジンを搭載したシーマは、自然吸気モデルでも200馬力、ターボモデルでは255馬力という高出力を誇りました。

 全長4890mm×全幅1770mm×全高1380mmと、のびのびとしたボディサイズによって、欧州車を思わせる流麗な外観デザインとなっていました。

 また、ターボエンジン搭載車は、車重1640kgのボディをものともしない驚異的な加速を生み出し、ゼロ発進では柔らかいサスペンションによってテールを沈ませた姿勢となり、シーマの力強さを印象づけます。

 シーマの大ヒットによって、日本の自動車市場は高級、高性能化が一気に進んで活性化し、後に「シーマ現象」と呼ばれました。

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2件のコメント

  1. 実はシーマの本領は二代目からなのですが何かと初代が売れ行きの面で印象が強いですよね、二代目シーマに搭載されたVH41DEはインフィニティQ45のVH45DEの縮小版ではなくシーマ用に新たに設定されたエンジンで僅か100ccで税制面では不利ではあるが100ccプラスの意味を実感できるエンジンで実用トルクはセルシオの1UZより上で、妙に音を封印しなかったことでV8特有の振動感共に心地良くシーマに似合ったエンジンだったことを思い出しますね。
    また日産はフーガにVH45を載せたグレードで過ちの傷に塩を塗りますが実に悲しいセドリック系の結末ですね。
    私もトヨタの1UZはクラウンのロイヤルサルーンGに搭載された1UZは好きなのですがセルシオやマジェスタとソアラの1UZはアクセルワークに鈍感なので大嫌いでしたね。
    更にVVTi化された1UZや排気量が増えただけで非力な3UZは論外でした。

  2. 二代目シーマに乗っていました。そのあとはMT車に乗りたくなり、BMW E39M5に乗り換えてもう二十年以上経ちました。シーマ現象を生み出した初代シーマ、セドリック、グロリア、シルビア、Z、初代GT-R、、、この頃の日産は輝いていましたね!インフィニティQ45がグリルレスで超不評でセルシオとの差が大きくついて、日産凋落への転換点になった気がします。

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