ジムニーのロングワゴンがあった!? 無理やりすぎるボディの車5選
「5ドアハッチバックは売れない」を証明した2台
●日産「スカイライン ハッチバック」
日産「スカイライン」の現行モデルは4ドアセダンのみですが、かつては2ドアクーペや、2代目から7代目まではバンやワゴンもラインナップされていました。
そして、1981年発売の6代目スカイラインでは、歴代初となる5ドアハッチバックを設定。
スカイライン ハッチバックは、4ドアセダンのボディのトランク部を、跳ね上げ式のハッチに差し替えられた形状となっていました。
スタイルはお世辞にもスタイリッシュとは言い難いデザインでしたが、使い勝手が良いボディ形状で、実際に欧州では5ドアハッチバックが定番のボディタイプでした。
しかし、当時の日本では5ドアハッチバックは売れないというジンクスがあり、スカイライン ハッチバックもジンクスには逆らえず販売は低迷。
ハッチバックはこのモデル限りで、7代目以降には設定されず、12代目でSUVの派生車「スカイラインクロスオーバー」が登場し、ハッチバックが復活しましたが、2016年に生産を終えています。
●三菱「ギャラン スポーツ」
三菱「ギャラン」という名前はすでに消滅してしまいましたが、三菱が誇る名車です。
そのギャランのなかでも1994年にデビューした「ギャラン スポーツ」は、シリーズのなかでもかなりの珍車となっています。
ボディタイプは5ドアハッチバックで、フロントには小ぶりなバンパーガードが装備され、ルーフレールを装着。セダンに対して若干最低地上高が上げられており、当時の「RVブーム」にあやかったSUV風なスタイルです。
ギャラン スポーツは「GT」と「RV」を融合した「GTRV」をキャッチコピーとするなど、性能的には優秀で、「GT」グレードには240馬力を誇る2リッターV型6気筒ツインターボエンジンを搭載。フルタイム4WDシステムが組み合わされ、走りは本格的なものとなっていました。
また、リアハッチには大型スポイラーが装備されており、デザイン的にも違和感はなく、むしろスタイリッシュでした。
しかし、前述の5ドアハッチバックのジンクスのとおり販売は低迷し、この代限りでなくなってしまいます。
※ ※ ※
冒頭にあるとおり、昔は1車種に複数のボディタイプをラインナップするのは一般的なことでした。しかし、近年では合理化が進み、車種によってボディタイプが分けられるケースがほとんどです。
合理化自体はメーカーとしては当然のことだと思いますが、今回紹介したようなユニークなボディタイプが見られなくなったのは、少し残念な気がします。
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