なぜ中古車は「修復歴」を気にする? 購入時に見極めたい修復箇所とは

素人目ではどこまで判断できる?

 プロの業者による修復は、素人目には見分けることが難しいです。しかし、修理費用の節約や車両保険による修理金額の上限などの理由で、修理費用の範囲でしか修復されていないケースもあります。

 そのような「完璧でない修復」は見分けることができる可能性もありますが、どのような部分を気にすれば良いのでしょうか。

 まず、車両前方では、フロントから衝突した場合に損傷しやすい部分として、フロントクロスメンバー、ラジエターコアサポート、フレーム、フロントインサイドパネルなどが挙げられます。

 これらを修復した場合、完璧に修復されていなければ外装パーツを取り付けた際に歪みや隙間が生まれます。

この部分にダメージを負うと修復歴有りとみなされてしまう
この部分にダメージを負うと修復歴有りとみなされてしまう

 気にするべき箇所は、「フロントバンパーとヘッドライトの隙間が均等でなかったり過度に空いている」、「ボンネットとフェンダーの隙間が均一でない」、「ボンネットの開閉がスムーズでない」、といった場合は修復が万全でない可能性が高いようです。

 次に、車両側面について、側面事故の場合はドア交換で済むケースもありますが、ルームフロアパネル、ピラー、ルーフパネルなどは骨格部分が修復される場合があります。

 とくに、ピラーの損傷はドアのヒンジが取り付けられる箇所なので、正確に修復しなければ歪みや隙間が出やすい箇所とされています。

 側面の気にするべき箇所は、「前方ドアとフロントフェンダーの隙間は均一になっているか、またはフロントドアがスムーズに開閉するか」、「前後のドア間の隙間は均一か、またはドアを閉めた際の音に違和感はないか」、「後ろのドアとリアフェンダーの隙間は均一になっているか、またはリアドアの開閉がスムーズか」、などが挙げられます。

 最後に、車両後方について、後方からの追突事故にあった場合、損傷しやすいのがトランクフロアパネルです。

 一般的にはトランクやラゲッジルームが設置されていることが多く、事故時の衝撃が吸収されやすい構造のため損傷も大きくなります。

 後方部分で気にするべき箇所は「後ろのフェンダーとバンパーの隙間は均一か、または段差はないか」、「テールライトとトランク・ゲートの隙間は均一か、または開閉がスムーズにいくか」、「スペアタイヤやパンク修理キットが収納されているトランクフロアに修正跡はないか」などが挙げられます。

※ ※ ※

 修復歴のあるクルマは、安全面では不安が残るものの、安く購入できるのは大きなメリットです。

 前出のガリバーとは別の中古車販売業者は、「最近では修理の技術が向上しており、修復歴ありとはいってもほかの中古車と大差ない場合も多くなっています」と話します。

 中古車を検討する際は、まず修復歴の有無について確認し、可能であれば実車を細かく確認しましょう。完全に修復されて安全に問題ない場合であれば、購入後のトラブルも少なくなるかもしれません。

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