レクサスは真の高級ブランドといえるのか!? 新型「RX」で分かったレクサスの現在地点とは
生誕30年! レクサスブランドが歩んできた歴史とは
レクサスは2019年で、生誕30年を迎えました。この30年間、筆者はアメリカ、ヨーロッパ、日本、中国、東南アジア、中近東などの世界各地で、レクサスの動向を見てきました。
では、時計の針をレクサス立ち上げの時まで戻しましょう。レクサスを立ちあげようと最初に動いたのは、アメリカのトヨタ本部関係者たちです。筆者はかつて、そのひとりからロサンゼルスで直接話を聞いたことがあります。
その関係者は、「1980年半ばから、ホンダのアキュラなど日系メーカーのプレミアムブランド構想が検討され、トヨタとしても是非やるべきだと、日本の本社に何度も提案しました」と証言します。
本社の説得はかなり長い期間かかったとのことですが「本社はまるで、大きな岩のようでした。なかなか動かないのに、動き出したら一気に大きな動きになった」と、当時を振り返ります。
そして1989年にセダン「LS」が登場します。
1980年代後半から1990年代前半にかけて、筆者は仕事の関係で全米各地を巡っていたのですが、その頃からレクサスについて、「メルセデスやBMWより価格がリーズナブルなのに、クルマもディーラーの対応もクオリティが高い、すごいクルマが出た」という声がアメリカ人の間で高まっていました。
ところが、当時多くの人がレクサスをトヨタが企画、製造していることを知らなかったことが、筆者にとって大きな驚きでした。
1990年代半ばになると、レクサスとトヨタの関係を理解するアメリカ人が増えるのと並行して、モデルラインアップの拡充も進みます。
また、1990年代後半から2000年代にかけては、BMW、メルセデス、アウディなど欧州プレミアムブランドがSUVやクロスオーバー市場に本格参入し、レクサスとしてもRXの技術的な強化を図ります。その後、アメリカで成功したレクサスは、2005年の日本導入を含めて世界各地に広がっていきます。
さらに、トヨタという組織の中でひとり立ちしたのは、2012年のレクサスインターナショナル設立です。トヨタの高級ブランドという位置づけから、レクサスというひとつのブランドへと大きくジャンプした時期です。
著名なブランドと比べて歴史がまだ浅いことから、グローバルブランドとしてレクサスが「進化の道半ば」なのは当然なのだと思います。いい換えれば、レクサスにはまだまだ未知の可能性があります。
筆者の個人的な意見としては「レクサスにもっと攻めてほしい」です。近年のレクサスにはブランド戦略として攻めの姿勢を感じますが、製品企画としても、まだまだもっと攻めてほしい、と思います。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。
初代ハリアーとクルーガーVのほうが幸せになれる車だよな。
レクサスは完全に日本の市場を診誤ってしまったようだ。
セダン系で旗揚げしたレクサスも今や完全にトヨタ系の販売車をレクサス化粧の割り増しで売らなきゃならん悪足掻き
消費者に何を届けようとする意図すら見えない、単に大きな財力を有する客に的を絞っただけの価格優先の旧型車にしか思えんのだが?
更に質が悪いのはこれらを絶賛する自動車雑誌の評論家他の連中、この記事の記者にしても何でイチイチ高所でテストドライブしなきゃならん意味すら分からんね。
従来のRXは、気がつけばモノコック中型と大型の間で、後発グローバル大型モノコック競合と比べると小さく、その市場を獲得できなかった。NXがある程度の成功を収めたので、RXは中型までをカバーする必要がなくなった。RXとNXの区別化のため、更に大きくなる可能性もあるなあ。ハリアー時代のRXとはポジションが違う。