レクサスは真の高級ブランドといえるのか!? 新型「RX」で分かったレクサスの現在地点とは

生誕30年を迎えたレクサスは、2019年8月にレクサス「RX」をマイナーチェンジしました。運転時のリニア感が高まったというのですが、走りや質感におけるレクサスブランドの「現在地点」はいったいどのようなものになっているのでしょうか。

マイナーチェンジで大変身!? 進化したレクサスRXの乗り味を検証

 まさか、ここまで変わってしまうとは。2019年8月末にマイナーチェンジしたレクサス「RX450h」を、神奈川県内の山中で走らせてみて、走りの進化に驚きました。

 とにかく、走りが楽しいのです。日本車としては大柄な部類に入るRXを、意のままに操れる感覚。マツダでいう「人馬一体」のような感覚です。

レクサス新型「RX450h」
レクサス新型「RX450h」

 運転中の安心感が高いので、カーナビなどのダッシュボード周辺にあるさまざまなスイッチを操作する気持ちにも余裕が生まれます。さらにいえば、ハンドルなどに施された加飾の質感が上がったような錯覚すらします。

 要約すると、走りが良くなると車内の雰囲気も良くなり、それがブランドとしての世界感を高めるのです。

 走行前、レクサス側の説明の「リニア感を高めた」という言葉が耳に残りました。自動車業界でリニア感とは、ドライバーの操作に対してクルマの動きの追従性が高く、そのうえで、ドライバーとクルマとの関係が自然体になることを指します。

 リニア感を高めるには、車体やサスペンションの改良をおこなうのが一般的な手法です。RXの場合、スポット溶接の打点と呼ばれる溶接箇所を増加させ、あわせてボディ部材どうしの接着材による接着部分の長さも増やしています。

 こうした説明をプレゼン用のパワーポイント資料で見ただけでは、改良の度合いがどの程度なのか、自動車産業に関わる者でも分かりにくいものです。

 筆者(桃田健史)は昨年秋、RXを製造するトヨタ自動車九州・宮田工場(福岡県宮若市)を視察し、その時点でのRXがどのような溶接工程をおこなっているのかを詳しく見ています。そのうえで、今回の改良を踏まえて走ってみて、走りの進化に驚いたのです。

 一方、車両価格に目を向けると、RXは3.5リッターV型6気筒エンジンのハイブリッド「RX450h」で700万円台、また2リッター直列4気筒ターボ「RX300」でも600万円台が主流です。

 こうした高級車なら、走りが良いのは当たり前、と思われる人も多いはずですが、筆者はRXの車両価格を考慮すると、進化の伸びシロはまだ大きいと考えます。

 RXのみならず、レクサスというブランドは技術的にもマーケティング戦略的にも「進化の道半ば」にあることを、今回の改良を受けたRXに試乗して強く感じました。

外観デザイン変更でよりカッコよく! 新型「RX」を画像で見る(23枚)

参加無料!Amazonギフト券贈呈 自動車DXサミット BYD登壇 最新事例を紹介(外部リンク)

画像ギャラリー

1 2

実績500万人超!お得に車売却(外部リンク)

新車不足で人気沸騰!欲しい車を中古車で探す

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る

【2025年最新】自動車保険満足度ランキング

最新記事

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー