新車99万円! ダイハツ「“最安”ワゴン」どんな人が買う? イチバン安い「国産乗用車」は装備が十分! 超お手頃な「ミライース」支持するユーザー層とは
国産車で現在、新車価格がもっとも安いダイハツ「ミライース」。一体どのような人に支持されているのでしょうか。
ギリ100万円切り! 一番安い「国産乗用車」どんな人が買ってる?
2024年11月現在、国産乗用車において新車価格がもっとも安いクルマである「ダイハツ ミライース」。
ミライースのユーザー層、さらにはそのなかで最安のグレードはどのようなユーザーに支持されているのでしょうか。
2代目となるミライースがデビューしたのは2017年5月のことです。ダイハツが目指す、ユーザー志向のクルマづくりを実現するための独自の事業構造「DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」の原点を確立したモデルとして登場しました。
デビュー時、もっともベーシックなグレード「B」の価格(消費税込み)は驚異的な84万2000円という安さを実現。
さらに、徹底した軽量化などによって、純ガソリン車でありながらも35.2km/L(JC08モード)という圧倒的な低燃費(全車がエコカー減税の『免税』対象)を実現しています。
その後、原材料高騰などの影響により車両本体価格の見直しが行われていますが、2024年9月時点でも、いまだ100万円を下回るグレードが存在しています。
2024年11月現在販売されている改良モデルで、もっとも安価で手に入るグレードといえば、価格(消費税込み)が99万2200円の「B“SA III”(2WDモデル)」です。
ちなみに最上級グレードは「G“SA III”(4WDモデル)」の144万6500円です。
ミライースの年間の販売台数は、2022年が5万7401台、2023年が5万9330台。月間販売台数は3000〜4000台で推移していることが多く、発売から7年が経過した2024年時点においても、コンスタントに売れているモデルであることが分かります。
では、ミライースはどのようなユーザーに支持されているのでしょうか。首都圏にあるダイハツディーラーのスタッフは以下のように話します。
「法人利用が多いですね。いわゆる『営業車』です。それと以前、30代くらいの男性でマニアックなお客様がいらっしゃって『素のグレードが欲しい』とお買い求めになるケースもありました。
なぜこのグレードを選んだのか伺ったところ、スチールホイール、いわゆる『テッチンホイール』と未塗装のドアミラーに魅力を感じたそうです」
また、別の北関東にあるダイハツディーラーのスタッフは以下のように話します。
「ミライース全般でいうとご高齢の方に人気がありますね。北関東はクルマがないと不便な土地なので、生活の足として、最低限の装備でいいから小回りが効いて、長く使える壊れないクルマがいいということでお求めいただいています。
また、最安のグレード「B “SA III”」だと、営業車として利用される法人様が多いですね」
最安のB“SA III”と最上級グレードG“SA III”の主な違いは、アルミホイールやLEDヘッドライト、オートエアコン、オート格納式ドアミラーなど、主に快適装備の違いです。
それに対し、アイドリングストップ機能やABS、VSC、SRSデュアルエアバッグ、エアコン、パワステ、パワーウインドウ、パワードアロック、フロントガラスのUV機能も全車共通(SRSサイドエアバッグが装備されていない点は大きいかもしれません)。
全グレードでエンジンやトランスミッションは共通ですし、駆動方式が2WD(FF)または4WDの違いがあるくらいで、クルマの基本的な性能は同じです。
安いグレードであっても押さえているところはきちんと押さえられていますし、ましてや壊れやすいというわけでもありません。
必要最小限の装備(といってもかなり充実していますが)と、機械としての信頼性の高さ、100万円以下の価格はかなり魅力的です。
また法人の営業車用のメーカーオプションとして、12万1000円のビジネスユースフルパック(電動格納式ドアミラー・UVカットガラス・スモークド・ガラス・車速感応式間欠フロントワイパーなどがセット)も用意されています。
日本古来の美学「わびさび」に通ずる、無駄をそぎ落としたシンプル・イズ・ベストさ。
日本だからこそ造ることができた誇るべき国産車、ミライースを選ぶことは「賢者の選択」ともいえるのではないでしょうか。
Writer: 松村透
株式会社キズナノート代表取締役。エディター/ライター/ディレクター/プランナー。
輸入車の取扱説明書制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトリニューアルを担当後、2013年に独立。フリーランスを経て株式会社キズナノートを設立。現在に至る。
2016年3月〜トヨタ GAZOO愛車広場連載中。ベストカー/ベストカーWeb/WebCARTOP他、外車王SOKEN/旧車王ヒストリア編集長を兼務する。
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