なぜゴルフバッグ? 荷室の広さを表現するのにゴルフバッグが用いられる理由とは
クルマの荷室容量の広さを表すとき、「ゴルフバッグが○個積める」と表現することがあります。なぜラゲッジスペースはゴルフバッグで広さを表現しているのでしょうか。
ゴルファーでなくてもゴルフバッグの大きさは連想しやすい?
クルマの荷室容量の測定方法や表現方法で、「コンパクトなボディながらゴルフバッグが○個収納可能」など、ゴルフバッグを基準にした表現が多いようです。
クルマに乗る人全員がゴルフをするわけではないのに、なぜゴルフバッグが用いられるのでしょうか。
クルマの荷室の測定方法としては、日本では主にVDA方式とDIN方式という2種類が使われています。
なかでも一般的に使われているのが、VDA方式です。これはドイツ自動車工業会(Verband der Automobil industrie)が定めた測定方式で、200mm×100mm×50mmの1リットルの容積のボックスが何個積めるかを表記し、荷室容量を表す単位としてリットルが用いられています。
もう1つのDIN方式とは、ドイツ工業規格(Deutsche Industrie Normen)ですが、測定方法はVDA方式とほぼ同じといいます。
1リットルの容積で思い浮かぶのは牛乳パックです。荷室に牛乳パックをいっぱいに積んだ状態で、〇〇リットルの荷物が積載可能と表記されます。
しかし、荷室に牛乳パックがいっぱい積まれた状態はイメージしにくいということで、登場するのがゴルフバッグです。
ゴルフクラブは、ヘッドが大きくなったとか、長くなったなどの多少の変更はあっても、ゴルフバッグの大きさは基本的にあまり変わっていません。
ひと昔前までは、仕事(接待)が絡んだレジャーとして多くのサラリーマンがゴルフバッグを持っていたこともあり、大きさをイメージしやすいものとしてゴルフバッグが用いられるようになったのです。
車種のカタログなどでも、ゴルフバッグが〇個積めると記載されているケースも多いです。
荷室容量をゴルフバッグで表すことについて、ホンダは次のように説明します。
「ゴルフバッグが用いられる理由は、お客さまのニーズが高いアイテムだからというのが一番の理由です。
ホンダの公式ウェブサイトでは、車種別のゴルフバッグの上手な積み方についても画像で説明しています。
また、クルマのボディタイプや乗車人数で絞り込んで、ゴルフバッグがいくつ積めるのかをシミュレーションすることもできます」
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荷室容量を何で測るかはお国柄が影響していて、ゴルフがメジャーな日本やアメリカ、イギリスなどに対し、ドイツやフランス、イタリアなどは、スーツケースが何個入るかのほうが重要視されるようです。
そのため、国産車やアメリカ車は長尺物を積みやすいように奥行きが深く、欧州車は奥行きよりもスペースに無駄な空間がないような作りを意識しているとされています。
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