エコタイヤって、なにが「エコ」? 履き替えるとどれぐらいおトクなの?
エコタイヤにすると年間でどれくらい「おトク」なの?
では、エコタイヤに替えるとクルマの燃費にどれくらい影響するのでしょうか? どれくらい「お得」になるのでしょうか。
タイヤは路面と接している唯一のパーツなので、タイヤを替えれば大きく燃費が変わるような気もしますが、クルマの燃費は車体の空気抵抗をはじめ、さまざまな要因が関係してきます。そのなかでタイヤの転がり抵抗が燃費に与える影響(寄与率)は、一定速度走行で20%から25%、モード試験燃費で10%から20%、一般市街地走行で7%から10%といわれています。
つまり、一般道を走る場合、タイヤの燃費への寄与率が「10%」だとすると、タイヤの転がり抵抗を10%減らすと燃費は1%向上、20%減らすと燃費は2%向上する、ということになります。
転がり抵抗のグレードは「AAA」「AA」「A」「B」「C」と格付けされますが、グレードが「C」から「B」、「B」から「A」とワンランク向上すると、だいたい10%転がり抵抗が減る、というイメージになります。つまり、グレードがワンランク上がると燃費は約1%向上する、ということです。
具体例を挙げてみましょう。いままで転がり抵抗グレードが「C」のタイヤを履いていて「AA」のタイヤに履き替えると、グレードが3ランク上がるので、転がり抵抗が約30%減るということになります。つまり、燃費は約3%向上します。
この場合、レギュラーガソリンがリッター130円とすると、燃費が3%改善するとガソリン1リットルあたり3.9円改善されます。仮に燃費が10km/リッターのクルマで年間1万2000km走行することを想定すると、年間で4680円の改善になります。
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いくらエコタイヤに履き替えたといっても、日々の点検を怠ると燃費の向上にはつながりません。
タイヤの空気圧が低いと、転がり抵抗は急激に悪化します。財団法人省エネルギーセンターによると、排気量2000ccのクルマで空気圧が50kPa不足している場合、市街地では2.5%、郊外で4.3%、高速道路では4.8%燃費が悪化するというデータがあります。
季節や気温、駐車する場所などにもよるため一概には言えませんが、何もしないとタイヤ空気圧は必ず減っていきます。一般的には、1か月で約5%ずつ減っていくと言われています。
1か月に一度は必ずタイヤ空気圧をチェックすると、エコタイヤに履き替えた恩恵をより受けることができます。点検をすることで、タイヤの偏摩耗や傷、ひび割れなどもチェックできるため、パンクやバーストのリスクを抑えることもできます。
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