悪天候の高速「海上区間」に注意! アクアラインや瀬戸大橋の通行止め基準とは
クルマと列車、同じ橋でも対応が違う理由とは
首都高速では、通行止めとなる風速や雨量の基準値は設けておらず、警察と協議のうえで随時通行止めをおこなうといいます。
レインボーブリッジに通じるJCTを通行止めにする場合、2台のパトロールカーを低速で走行させて後続のクルマを誘導し、一時的に車両のいない空間をつくって連結路を封鎖するという方法が採られるとのこと。全体の交通の流れを止めずに、必要な箇所の通行止めをおこなうようです
管轄する路線の多くが海上橋という道路会社もあります。神戸淡路鳴門道(明石海峡大橋、大鳴門橋)、瀬戸中央道(瀬戸大橋)、西瀬戸道(しまなみ海道)を管理する本州四国連絡高速道路です。同社では、全区間で共通の通行規制基準を設けています。
「10分間の平均風速が15m以上で速度規制、25m以上で基本的に通行止めとなります。雨量では、降り始めからの連続雨量が250mmを超えた段階、または100mmに達したあとに時間雨量が40mm以上となった場合は通行止めです。
巡回の結果によっては、これらの基準値以下でも警察と協議のうえ通行止めとする場合があります」
なお、二輪車はとくに風の影響を受けやすく、四輪車よりも規制が長時間続く場合があるといいます。2018年8月21日から23日にかけて台風19号と20号が影響を及ぼしたときには、大鳴門橋の区間である神戸淡路鳴門道の淡路島南ICから鳴門北IC間で、49時間以上にわたり二輪車通行止めになりました。
高速道路とJR線の二重構造となっている瀬戸大橋では、2018年8月23日から24日にかけて台風20号が本州を横断した際には、JR線は計画的な運休が実施されました。
しかし、高速道路は二輪車が21時間以上にわたり通行止めとなったものの、四輪車の通行止め規制は実施されませんでした。鉄道と高速道路とで、運休や通行止めの判断が異なる場合もあるようです。
本州四国連絡高速道路によると、「予測通りにはならないこともあり、計画的な通行止めやその周知は難しい側面があります。通行止めとなる前にSAやPAに滞在している方には、早めに動いていただくようお知らせします」と話します。
なお、地震などの大規模災害時には、高速道路を通行できる場合でも、災害対応車両などの通行が優先されて一般車両が利用できなくなることが予想されるため、災害時の高速道路利用は避けておく方が良いかもしれません。
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