SUVなのにオープンカーやセダンがあった!? 激レアな派生車5選
オープンカーベースのクーペと、SUVベースのオープンカー!?
●マツダ「ロードスタークーペ」
日本を代表するオープンスポーツカーであるマツダ「ロードスター」にも、ユニークな派生車がありました。
1998年に発売された2代目「ロードスター」をベースとした「ロードスタークーペ」が2003年にデビューしました。
マツダは、初代「ロードスター」誕生以来、クーペモデルの検討をおこなっていて、2代目にして実現することになります。
生産はマツダの関連会社「マツダE&T」が担当し、量産ラインで生産されるノーマルのシャシや、流用できる部品を抜き取って搬入して、組み立てられました。
実際の生産では、ノーマルのロードスターに屋根やリアフェンダーなど、新規に製作されたボディパネルの多くが人の手で溶接されたといいます。
大部分の工程が手作りだったため、作業者の育成が課題でしたが、マツダの熟練技能者の技術支援を受けて製造に至ったそうです。
ボディパネルが増えることで懸念された重量増も約10kgに抑えることができ、「ロードスター」のコンセプトである「人馬一体」も守られました。
なお、こうした手法でクーペを作ることは海外では珍しくなく、かつてのイギリス車や、最近のクルマではポルシェ「ボクスター」をベースに「ケイマン」を作ったという事例があります。
●日産「ムラーノ クロスカブリオレ」
日本では2015年に販売が終了した日産のクロスオーバーSUV「ムラーノ」ですが、北米ではいまも継続して販売されています。
日本で最後まで販売していた2代目をベースにした派生車が、北米のみで販売した「ムラーノ クロスカブリオレ」です。
ムラーノ クロスカブリオレの構造としては、ベースに対して屋根を取り去り電動の幌を装着。さらに4ドアだったボディパネルを作り直して2ドア化し、ハッチバックをトランクに作り変えているなど、大規模に手が入れられています。
当時としてはジープ以外では非常に珍しい、開放感あふれるオープンSUVに仕立てられていました。
北米専用モデルでしたが、並行輸入のかたちで少量が日本に入ってきました。また、日産本社ギャラリーに展示していたこともあったので、実車を見たという人もいると思います。
北米では2014年に現行の3代目ムラーノが発売されると、ムラーノ クロスカブリオレの生産を終了しました。
なお、ランドローバーが同様のモデルとして「レンジローバー イヴォーク」をベースに作っていたので、日本でも正規輸入されて販売していました。
※ ※ ※
近年は今回紹介ユニークな派生車のなかでも、マーチBOX、ロードスタークーペ、ムラーノ クロスカブリオレは、ボディパネルを作り変えるという大規模な変更がおこなわれているので、開発費は少額ではないはずです。
昔よりもさらにコストにシビアとなったいまでは、こういったクルマの販売は、なかなか実現は難しいのではないでしょうか。
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