トヨタ「ハイエース」の人気の秘訣は? 半世紀にも及ぶ歴史を振り返る

誕生から50年以上の歴史があるトヨタ「ハイエース」。自家用車としてだけではなく、商用車としてのニーズも高く、2018年は新車だけで約9000台もの販売をおこないました。地道に販売台数を確保しているハイエースの、半世紀にも及ぶ歴史を振り返ります。

昭和の時代を駆けぬけたトヨタ「ハイエース」

 トヨタ「ハイエース」は、1967年10月に「トヨエース」の小型版として発売されました。語源は、「High」と「Ace」を合わせた言葉で、「高級な」「より優れた」という意味を持ちます。

6代目ハイエースとして海外で販売される最新モデル
6代目ハイエースとして海外で販売される最新モデル

 初代ハイエースシリーズは、6/3人乗りで500kg/850kg積みができる本格的な商用車である「デリバリーバン」、12/15人乗りの小型バスである「コミューター」、デリバリーバンと同様の基本構造で内装をデラックス化した「ワゴンデラックス」、3人乗りで1トン積みが可能な「トラック」の4種類を用意。後に、コミューターのロングボディをベースにした救急車も発売されました。

 エンジンは、1.3リッターと1.5リッターの2種類のガソリンエンジンを搭載していましたが、1971年におこなわれたマイナーチェンジで、1.5リッターエンジンを1.6リッターエンジンに置き換えました。

 1977年にハイエースでは初となるフルモデルチェンジを実施し、2代目モデルが登場しました。初代ハイエースシリーズと同様に、ラインナップはバン、ワゴン、トラックの3種類を用意。エンジンは2リッター、1.8リッター、1.6リッターと3種類のガソリンエンジンを選択可能としました。

 初代との大きな変更点としては、ヘッドライトの形状が一新されました。初代モデルは丸型4灯だったのに対し、2代目は丸形2灯へと変更。そして標準バンの積載量を、500kg/850kgから600kg/850kgへと拡大しました。

 さらに、スーパーロングのバンとコミューターにハイルーフを採用し、サイドスライドドアの開口部を拡大するなど、機能性や居住性、安全性が向上しています。

 1979年には10人乗りのワゴンのロングホイールベース化を実施。また、オイルショックの影響により、エンジンに2.2リッターのディーゼルエンジンが追加されました。

 3代目ハイエースは、1982年に発売されました。このフルモデルチェンジでは、ワンボックスモデルであるワゴン、バン、コミューターのみモデルチェンジをおこない、トラックは継続生産となりました。

 ワゴンモデルは高級RVとして使用されるようになり始め、それにともに居住性・快適性の向上を図りました。そしてワゴンモデルは新たに最上級グレードとして「スーパーカスタム サン&ムーンルーフ」が設定されます。

 3代目ハイエースのエンジンは、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの2種類を用意。ガソリンエンジンは新開発のレーザー2Y型1.8リッターと3Y型2リッターガソリンエンジンを新たに搭載しました。

 RV需要の高まりに応えて、3代目モデルからガソリン車にも4段ATを設定します。その後、1985年のマイナーチェンジで新たにワゴンの最上級グレードとして「スーパーカスタムリミテッド」を加え、1987年にはバンとワゴンの一部グレードに4WDを設定しました。

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1件のコメント

  1. この記事グランビアとその5ナンバーサイズのレジアスをお忘れのようだが?
    4代目末期はビスカスLSDセンターデフ四駆に加えディーゼルは3KZの3000ccディーゼルターボ、救急車用にセルシオの1UZを移植したロングホイルベースなどキャブオーバー型にV8を搭載するなど話題豊富な世代でセミボンネットのグランビアやレジアスと平行販売された僅かな時期もあったが、まさかアルファードのようなFFメタボなデブバンに変わろうとは想像もしてなかったな
    まあエスティマがセンターアンダーエンジンからカムリやウインダムの下駄を流用したFFブラットフォームに落ちてから嫌な予感はしてたがね

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