クルマの「マット塗装」なぜ増えた? 高級車に広がる人気カスタム方法とは
クルマのカスタムのひとつに「マット塗装」というものがあります。ツヤがないため街中などで見かけると二度見してしまうカラーリングですが、実際にはどのようなものなのでしょうか。
60年以上続くカスタムの定番
最近、ポルシェやランボルギーニなど超高級スポーツカーに多く見られる「マット塗装」。いままでのカラーリングとは違う、落ち着いた高級感を感じさせるボディカラーとして人気を集めています。
しかし、マット塗装は手入れが大変といわれているカラーリングでもありますが、実際はどうなのでしょうか。
マット塗装とは、「つや消し塗装」を指し、最近注目を集めている塗装方法です。その歴史はかなり古く、60年以上も前からアメリカのカスタムカーでは使われていました。
なかでも「マットブラック」の人気が高いのですが、そもそもマット塗装は、使用される塗料がマット専門のものなのです。特徴としては、通常の塗装と違い表面に非常に細かい凸凹があり、その表面が光をさまざまな方向に反射させるために「つや消し」に見えるという仕組みです。
ボディの映りこみがほとんどないため、スポーツカーなどの流麗なスタイリングがより際立って見えるメリットがあり、古くはSONYの家電、最近ではプラダやグッチのような高級ブランドでも用いられ、都会的な高級感や存在感を演出する効果が高いといいます。
また、近年では「マットグレー」や「マットイエロー」など、さまざまなマットカラーが登場し、カスタムカー業界や超高級車では人気になっているようです。
一時期、爆発的な人気を博した「キャンディ塗装(キラキラ光る粒子を練りこんだ塗装)」とは逆を行くカスタムとして、有名サッカー選手のデビッド・ベッカム氏が自分の愛車を全部マットブラックにするなど、著名人にも多く好まれている手法です。
車検整備や板金・修理だけでなく、オリジナルのカラー塗装まで手がける「秀自動車」でも最近マットブラックを希望されるお客様が増えているといいます。
「純正色と違い塗料代も高価なのですが、マットブラックに塗って欲しいというお客様が増えている印象はあります。マット塗装にすることで、クルマのラインがより分かりやすくなるので今まで以上の高級感と個性を演出できると思います。輸入車だけでなく国産車でも似合います」
マット塗装の金額は、使用する塗料の値段にもよりますがクルマ全体で60万円からとなりますが、ルーフだけの部分ををブラックに塗装することで、キャビン部分が引き締まりクルマ全体のプロポーションが良く見える「ツートン効果」が期待できる場合もあります。
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