初期のハイブリッドは迷車ばかり!? 往年の国産ハイブリッドカー5選

軽商用車にもハイブリッドモデルがあった!?

●ダイハツ「ハイゼットカーゴ ハイブリッド」

志は高かったものの後が続かなかったダイハツ「ハイゼットカーゴ ハイブリッド」
志は高かったものの後が続かなかったダイハツ「ハイゼットカーゴ ハイブリッド」

 ダイハツは軽商用車では初となるハイブリッドモデル「ハイゼットカーゴ ハイブリッド」を2005年に発売しました。

 ハイゼットカーゴ ハイブリッドは、軽商用車「ハイゼット カーゴ」をベースに、1モーター方式のコンパクトな「ダイハツハイゼット ハイブリッドシステム」を採用し、高い走行性能と優れた燃費・低排出ガス性能を両立。

 バッテリーはニッケル水素を採用し、リアシート下に格納していましたので、荷室容量への影響は最小限に留められました。

 また、価格は215万5500円(消費税5%込)と、ベース車に対して100万円以上高価ということもあり、顧客は主に官公庁や地球環境に関心の高い企業がターゲットとされていました。

 燃費は10・15モードで20.0km/Lで、当時のガソリンモデルが15km/Lほどでしたから約3割向上していましたが、100万円の価格差をガソリン代で相殺するのは、現実的ではなかったようです。

 結局、ハイゼットカーゴ ハイブリッドの販売は低迷し、2010年に生産を終了します。その後、ハイブリッドモデルはラインナップされていません。

●ホンダ「シビック ハイブリッド」

どうしても「プリウス」を越えられなかったホンダ「シビック ハイブリッド」
どうしても「プリウス」を越えられなかったホンダ「シビック ハイブリッド」

 前出の初代「インサイト」は、燃費性能向上のため乗車定員を2名とするなど、ストイックなまでに軽量化を実現していました。

 しかし、使い勝手という面では一般に受け入れられず、ホンダは3代目「シビック フェリオ」をベースに「シビック ハイブリッド」を2001年に発売します。

 ハイブリッドシステムはインサイトと同様な、薄型モーターを使って1.3リッターエンジンをアシストするパラレルハイブリッド「ホンダIMAシステム」が採用されました。

 燃費はついにトヨタ「プリウス」を上回る29.5km/L(10・15モード)を達成。しかし、2002年にはプリウスは31.0km/Lを達成し引き離されます。

 2005年には、2代目のシビック ハイブリッドにチェンジしますが、このシビックをもって日本市場から撤退。現在はシビックにハイブリッドモデルはラインナップされていません。

※ ※ ※

 プリウス登場後の2000年初頭から、ハイブリッドモデルは一気に増えていきましたが、やはりプリウスを超えるのは非常に難しかったことがわかります。

 いいかえると、それほどまでにプリウスの開発において、トヨタの叡智が集まっていたということでしょう。

 いまトヨタは、ハイブリッドシステムや燃料電池に関わる特許を無償公開しています。「トヨタは太っ腹」と思われますが、おそらくトヨタは他の追随を許さない、次世代の革新的技術を用意できているのかもしれません。

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Writer: くるまのニュース編集部

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