日本導入間近! メルセデス・ベンツ新型「GLC」は内外装も走りも大幅進化
メルセデス・ベンツ「GLC」の新型モデルが、2019年3月のジュネーヴショーで発表されました。2019年内の日本導入もアナウンスされているこのクルマは、どのような点が進化したのでしょうか。
外観だけでなく乗り味も進化
メルセデス・ベンツのミドルクラスSUVである「GLC」は、日本市場でも同クラスの輸入SUVの中でベストセラーとなる人気モデルです。
そんなGLCが2019年3月のジュネーブショーでフェイスリフトを受けて新型となりましたが、いったいどのような点が進化したのでしょうか。
GLCはバリエーションが豊富で、当初はSUVボディのみでしたが途中でクーペボディが追加されました。
そしてパワートレインも多彩で、ガソリン/ディーゼル/プラグインハイブリッドが用意され、頂点にはAMGモデルが控える、というラインナップで一大ファミリーを築いています。
今回フランクフルトで開催された国際試乗会でも、じつにさまざまなモデルが用意されました
新型GLCのフェイスリフトのキモとしては、まずデザイン的なリファインが敢行されたことです。
ヘッドライトはLEDのデイタイムランニングライトのデザインが変更されたほか、グリルも台形タイプとなったことで、顔つきはメルセデス・ベンツのほかの新世代モデルに近いテイストとなりました。
テールレンズもLEDのデザインが変更されたことで、上級モデルの「GLE」や、新たに登場したコンパクトSUV「GLB」などともイメージが統一されています。
一方で、内装は基本的にこれまでを踏襲していますが、細かなところでは変化があります。
ベースとなっている「Cクラス」に施された改良と同様に、メーターナセルはそのままに中身はカラーの液晶パネルに変更されているほか、ナビのモニターも従来より横長のものに変更されました。
また、このGLCはCクラスでは採用されなかった対話型インフォテイメントシステム「MBUX」を採用した点が特徴となっています。これによって音声によるナビ設定や室温設定などができるようになり、利便性が高まりました。
試乗のスタート地点はフランクフルト空港の駐車場でしたが、ここで受け取ったのは「GLC300d 4MATIC」です。
このモデルはこれまでの2.2リッター4気筒ディーゼルエンジンに代わり、すでにEクラスやCクラス、Aクラスでも採用している新たな2リッター4気筒ディーゼルエンジンである「OM654型」を搭載しています。
最高出力は258馬力、最大トルクは500Nmを発生し、9速ATを介して4輪を駆動する仕組み。走り始めると、その数値通り非常に強い力が低い回転数から生み出されるため、じつに滑らかにタイヤが転がり始めます。
走り出してすぐに感じるのは静粛性が向上していることです。筆者(河口まなぶ)はフェイスリフト前のGLCオーナーでもあるのですが、その違いはすぐに感じられるレベルにあります。
試乗スタート時は雨が降っていましたが、タイヤが巻き上げる水しぶきの音などもしっかりと抑えられており、自身のクルマよりもかなり上質な感覚が増していることを痛感しました。
さらに走らせて驚いたのは乗り心地の良さ。もともとGLCは乗り心地の良さが美点だったのですが、それが一層磨き上げられ、上級クラスと変わらぬ良さを感じます。
それもそのはずで、この試乗車はエアサス仕様となっていました。そのため雨のアウトバーンでは高い安定性を保ちつつ、路面の段差や荒れたところの通過ショックはボディにほとんど伝わりません。
エアサスになると路面からの振動もキャンセルされるため、静粛性の高さの理由のひとつとしても貢献します。
アウトバーンを降りて一般道を走行しても、乗り心地の良さは失われません。カーブでもボディの傾き加減がしっかりとコントロールされており、実に綺麗な姿勢で曲がっていく様子を見せます。
その後、オフロードでの走行も試したのですが、今回は本国仕様にラインナップされるオフロードエンジニアリング・パッケージ装着車を試すことができました。
このモデルは通常よりも車高が高められるほか、下回りにはガードが装着されてオフロードでも安心して走ることができる仕様です。
このパッケージを装着すると、ドライビングモードの切り替えにオフロードのモードが追加されるようになり、より積極的に制御をおこなってほぼクルマ任せでオフロード走行が可能になります。
GLCは決してオフロードがメインのクルマではないものの、このパッケージを装着した車両に試乗すると、クロスカントリービークルとしても高い性能が与えらえていることがよくわかりました。
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