日本導入間近! メルセデス・ベンツ新型「GLC」は内外装も走りも大幅進化
日本市場に導入されるモデルの特徴は?
オフロードを走った後は、「GLC300 4MATIC」に試乗しました。このモデルは2リッター直列4気筒ターボエンジンに、ベルト式のスタータージェネレーターである「BSG」を組み合わせた、「M264型」と呼ばれる型式のもの。いわゆる48Vのマイルドハイブリッド仕様です。
エンジンの印象は極めて良好。日本でもCクラスに1.5リッター+BSGのモデルがありますが、エンジン排気量がアップしているのでエンジン単体の力強さがあるのに加え、エンジン始動や再発進時にはBSGによって始動することから、振動も少ないです。
また走り始めはモーターの力によるアシストがあるので、極めてスムーズかつレスポンス良く加速していく様子が気持ちいいエンジンでした。
このGLC300 4MATICは通常のコイルスプリングによるサスペンションを備えていましたが、それでもやはり乗り心地のよさはフェイスリフト前のモデルを大きく引き離します。普段づかいでとても快適で、アウトバーンでは実に安心して走れる乗り味を生み出していました。
おそらく、日本でもこのサスペンションが標準的なモデルに採用されるでしょうから、そう考えるとGLCはベーシックなサスペンションでも大分満足できるものに仕上がっているといえます。
その後は、最強モデルのメルセデスAMG「GLC63S 4MATIC+」にも試乗しました。このモデルは4リッターV8ツインターボのスペックに変更はなく、最高出力510馬力/最大トルク700Nmを発揮。実際に乗ってみると、エンジンサウンドがこれまでよりも低めのものとなったほか、サスペンションも統合制御されるなど、細かな変更点は結構あります。
トピックはサーキットで存分に走れるように、ドライビングモードの切り替えでレースモードを選び、さらにESPを解除するとマスターモードと呼ばれるモードが出現するという点です。
今回は残念ながらサーキットでは試せなかったものの、その走りは公道でもまさに『トップオブGLC』の名にふさわしい圧倒的なスポーツマインドを感じさせるものに仕上がっていました。
このほかに、燃料電池を搭載したモデルも用意されていたが、残念ながら時間の都合で試乗することはできませんでした。とはいえ今回さまざまなGLCファミリーを試してみて、改めてその進化は大きなものであることを感じました。
手を入れた内容としてはそれほど多くはないのでしょうが、それでも確実にブラッシュアップされており、周りのライバルに対して相変わらず高い商品性を実現しているのもポイントです。
GLCの場合はBMW「X3」などと比べても、落ち着いた乗り味とシャープ過ぎないハンドリングで普段づかいできわめてホッとできる乗り味が信条ですが、今回のフェイスリフトでもその辺りはしっかりとキープされていたことも報告しておきたい内容です。
気になる日本への導入は、今年中とアナウンスされています。また今回試乗したGLC300d 4MATICは日本へは導入されず、同じエンジンで出力を抑えさらに燃費を優れたものにした「GLC220d 4MATIC」が導入されると思われます。
そして、今回のフェイスリフトモデルから日本仕様でもエアサスが選べるようになり、またGLC300 4MATICに関して日本仕様ではBSGの採用は見送られるようです。
とはいえ、基礎体力が向上してさらに優れたクルマへと進化した新たなGLCファミリーだけに、日本導入がなされれば再び人気モデルとして好調なセールスが期待できるでしょう。
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【了】
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