車の安全機能が猫に誤作動!? 歩行者守るボンネットの修理に20万円かかる理由とは
誤作動を防ぐために自衛できる対策とは
保安基準に指定されているくらいですから、万が一の事故の際は、歩行者の頭部を守る大事な装置だといえます。
しかし、日常的な走行で誤作動する確率の方がずっと高く、その修理代を何の過失もないユーザーが負担するのは納得いかないでしょう。
しかも、クルマ対クルマの事故に限定された車両保険の場合は、保険を使っての修理も不可となるのです。
このような事情から、最近ではキャンセラーを付けるクルマも増えており、車高を調整する「車高調」をはじめとした社外品のパーツを付けたり、サーキットを走行したりする人にとってキャンセラーは必需品ともいわれます。
いわば誤爆防止の自衛手段ですが、作動できないようにした場合、車検には通るのでしょうか。
国土交通省自動車交通局技術安全部技術企画課の担当者は「作動をキャンセルしても車検には通ります」と説明します。
また警告灯に関しても、これまで車検時にいずれかが点灯している車両は、警告を意味するもの以外であっても審査をおこなわないとされてきましたが、独立行政法人自動車技術総合機構が発表した規定によると2017年2月以降は「前方エアバッグ」「側方のエアバッグ」「ブレーキ」「ABS」「原動機」という5点の警告灯のみ対象になることが明確に定義されています。
つまり、この5つに該当しないアクティブボンネット類の警告灯は、点灯していても車検には問題ないということです。
車検には通るということで、少し安心した方もいるかもしれません。しかし、この誤作動についてメーカーはどのように考えているのか、注目されます。
【了】
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
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