なぜ後席サンシェード増えた? 快適装備が軽自動車から波及した理由とは
クルマの機能は年々進化しています。基本的な順序としては、高級モデルに手始めに装備され、その後大衆モデルに普及していきます。しかし、軽自動車から普及した装備として「後席用サンシェード」というものがあります。なぜ、最近になって普及し始めたのでしょうか。
徐々に広がりを見せる「後席用サンシェード」とはどんな装備?
クルマには、「走る・曲がる・止まる」といった基本性能以外にさまざまな機能が備わり、とくに、最近では「煽り運転」や「逆走問題」、そして高齢者による「ペダルの踏み間違い」などが起きないようにする、予防安全や運転支援に関わる装備が注目を集めています。
そのなかで、普段の使い勝手を向上させる機能と移動時の車内を快適に過ごす機能を兼ね備えた「後席用サンシェード」という装備が、広まりつつあります。なぜ、最近になって普及しているのでしょうか。
クルマに備わる機能として、衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑止といった安全機能や、前走車との適切な車間距離を維持しながら追従する運転支援機能などは、運転手に関わるものとしていまや新型車の多くに採用されています。
一方で、車内で快適に過ごす快適にための装備も増えており、最近では「シートヒーター」や「ナノイー・プラズマクラスター」といった機能を全車または一部グレードに標準装備しているクルマも見かけます。このような装備は、基本的に高級モデルから装備化され、徐々に大衆モデルに広まっていくのです。
そんななか、高級モデルからではなく軽自動車のような低価格モデルから波及した装備が後席ドアに備え付けられている後席用サンシェードです。メーカーによってはロールサンシェードやリアドアウィンドーサンシェードと呼ばれ、後席窓の下部に収納されたシェードを窓上部に引っ掛けることで、日除けなどに効果を発揮する装備です。
この後席用サンシェードは、2013年にスズキから発売された初代「スペーシア」に軽自動車で初めて採用されたことから徐々に広まったといわれ、現在では、ホンダ「N-BOX」や「ステップワゴン」、トヨタのミニバンモデル、マツダの最上級SUV「CX-8」などに標準装備やオプションとして設定されています。
従来、高級モデルから標準装備され、その後大衆モデルに波及するクルマの装備ですが、なぜ軽自動車から採用が始まったのでしょうか。大手自動車メーカーの広報スタッフは次のように話します。
「基本的に、装備機能の多くは搭載コストが掛かるために、最初は高級モデルや上級グレードに採用されることが多いです。ただ、後席用サンシェードは高級モデルに需要が無いと考えられていたため採用されてなかったようです。
しかし、後席の同乗者に対するケアやサポートが商品力の強化に繋がることが徐々にわかったことから、ファミリー層をターゲットとするモデルに広がりを見せています」
後席用サンシェードは、従来の快適装備とは違い、多様化するライフスタイルの変化によって誕生した装備といえます。
北米で販売されている日本車にはもっと以前からありましたね。
トヨタの2010年型シエナにはありましたよ。
海外販売車で先に導入されて、日本国内に後から導入される装備って割とありますよね。
後方車接近警報も北米では2010年にはありましたけど、日本国内ではだいぶ後になってから設定されてましたね。
ロールサンシェードがトール系軽自動車から始まったのは、室内容積に比例したエアコン容量がないからです。
エンジン出力が小さい軽自動車では、ツインエアコンにできません。
サーキュレーターを取り付けた車種があるのが、その証です。
そんな欠点を低コストで済まそうと、ロールサンシェードで誤魔化しているだけです。