車のカギの電池が切れたら? トラブル時の対処法や寿命を延ばす方法とは

クルマの電子キーには電池が入っていることから、いつかは電池の寿命を迎えます。いざというときに電池が切れたら、どのように対処すれば良いのでしょうか。

便利な「電子キー」 トラブル時の対処法は

 近年、クルマのカギは多くの車種で「電子キー」と呼ばれるものが採用されるようになっています。電子キーが登場したことで、ユーザーはカギを取り出さずに施錠・解錠やエンジン始動を行うことができるようになりました。

 しかし、電子キーは従来のカギとは異なり電池が内蔵されていることから、いずれ電池切れを起こすことは避けられません。電池が切れたときは、どのようにすればよいのでしょうか。

電子キーの例(日産 インテリジェントキー)

 電子キーは、電波を発信することで動作する仕組みとなっています。各メーカーごとに装備の正式名は異なるものの、一般的にはシステム全体の総称を「スマートエントリー」と呼び、カギのことを「電子キー」や「携帯機」と呼ぶことが多いです。

 スマートエントリーシステムの詳しい仕組みについて、日産は次のように説明します。

「日産のスマートエントリーシステム『インテリジェントキーシステム』は、クルマと電子キーの両方に、電波を発信するアンテナと、電波を受信するチューナー(受信機)を仕込むことで実現しています。

 ドアハンドル付近に装着されたスイッチを押すと、クルマのアンテナから電波が発信され、その電波を受けた電子キーは、自動で電波を返します。この電波をクルマのチューナーが受信することで施錠もしくは解錠をおこないます。エンジン始動の場合も同様に、クルマと電子キーの間で電波が送受信されて、エンジンが始動する仕組みです。

 クルマから発信される電波は、ドアのスイッチの周囲1メートル程度、車内の場合はキャビンとトランクルームにだけ届くような強さにチューニングされているため、キーを持っている人がその範囲にいるときのみ動作します」

 ※ ※ ※

 このシステムが動作するためには、当然電子キー側に電力が必要です。電子キーに搭載された電池はいずれ電池切れを起こしますが、その寿命はいったいどれぐらいなのでしょうか。ホンダは次のように説明します。

「電子キーは、車両との通信のために常時受信動作をしておりますため、常に電池を消耗しています。電池寿命は、お客様のご使用状況により異なりますが約2年間です」

 一般社団法人 日本自動車工業会が発表した2017年度のデータでは、ユーザーが新車を保有し続けたいと考える期間(保有予定期間)の平均は8年間です。このデータと照らし合わせると、1台のクルマを保有するなかで3回から4回程度は電池交換をおこなうことになります。

 電池切れを起こした場合は、放置せず早めの電池交換が必要です。交換するには、ディーラーに相談する方法と、自分で交換する方法があります。

 なかに入っている電池は特別なものではなく、多くの場合小売店で購入することが可能です。交換方法も、ドライバーなどの工具があればできるものが大半です。工具が必要なく手でカバーを外すことでできるタイプもあります。

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