コストコのガソリンはなぜ安い? 同地域でリッターあたり15円安も!? 激安実現の意外な理由とは
世界最大級の小売りチェーン「コストコ」が運営するガス・ステーションが、一般的なガソリンスタンドより、リッターあたり約10円から15円も安いと話題になっています。どうしてコストコは激安の燃料価格を実現できるのでしょうか。
全国のGSが減少するなか、店舗数を増やす「コストコGS」
コストコが日本に上陸して今年で20年。日本におけるコストコ会員数は600万人を超え(2018年11月現在)、1号店となる福岡・久山店から始まった日本のコストコは2018年11月にオープンした浜松店で26店舗に増えました。どこも大盛況で閉鎖となった店舗はなし。安くて清潔感のある話題のガス・ステーションも増えつつあります。

一般的なガソリンスタンドよりも、リッター10円から15円安いと話題のコストコのガス・ステーションは、2015年山形県上山市にオープンした「かみのやま店」から始まり、現在ガス・ステーションを併設している店舗は、全国で計12か所となっています。
新三郷や北九州など、新店舗がオープンしたときには併設されていなかったところも、近年、追加されるケースが増えています。
コストコのガス・ステーションを利用できるのは会員のみ(給油時に会員証が必要)で、現在は、(1)コストコプリペイドカード+会員証、(2)すべてのマスターカード+会員証、いずれかの方法になっており、現金での支払いはできません。
では、実際にどれくらい安いのでしょうか。
レギュラーガソリンがリッター5-15円安い
筆者(加藤久美子)が、5月上旬に訪れた北九州店の値段は下記の通りです。
・レギュラー 134円
・ハイオク 145円
・軽油 112円
・灯油 1404円/18リットル
同時期の近隣ガソリンスタンドと比較してみると、だいたい7円から10円前後安い状態でした。
では、首都圏にあるコストコはどうでしょうか。
埼玉県三郷市にあるコストコ新三郷店のレギュラーガソリン価格と、その周辺のガソリンスタンドで比較してみましょう。

ガソリン価格がほぼリアルタイムで表示されるアプリ「gogo.gs」で調べてみます。2019年5月12日(調査日)の埼玉県内の平均価格は、レギュラー現金143.8円、会員141.5円となっています。そしてこの日のコストコ新三郷店のレギュラーガソリン価格チェックしてみると、136円でした。また新三郷店周辺のガソリンスタンドの価格は下記のような結果になりました。143円がほとんどで5円から10円もの差があります。
・キグナス143円
・エネオス143から146円
・出光143円
・シェル141から143円
・コスモ143円
全国価格と比べるとどうでしょうか。資源エネルギー庁(資源・燃料部 石油流通課)による石油製品価格調査の結果(令和元年5月9日(木)14時公表)を見ると、ガソリンなどの小売価格平均は、
・レギュラー 150.2円
・ハイオク 161円
・軽油 130.7円
・灯油18L 1670円
と、なっています。
公的機関による調査で公表された価格と比較しても、コストコのガソリンはレギュラーでリッターあたり約15円程度安いことになります。なぜ、コストコはこんなにもガソリンが安いのでしょうか。








