スズキ新型「KATANA」に試乗! 現代風に味付けされた新生カタナの切れ味は!

スズキ新型「KATANA」のフォルムは、ストリートファイター系となり、走りはスムーズで扱いやすい。ライディングポジションは、初代カタナと違う80年代初期までの一般的な重量車を連想させる

平成に消えた名機が令和に復活する理由とは?

 カタナと言えば、1981年に市販開始されたGSX1100Sカタナが思い出されます。ハンス・ムートによる前衛的なスタイリングは人々の度肝を抜き、強烈なインパクトを与えたもので、国内仕様車のファイナルエディションで幕を閉じるまで、20年に渡り支持を得てきたのです。

スズキ新型「KATANA」に試乗する筆者(和歌山利宏)

 その初代型は、車輛キャラクターもカフェレーサーそのものでした。低く前方にあるハンドルグリップに手を伸ばすライディングポジションは、同じ前傾スタイルであっても、現在のスーパースポーツとは異質でした。低く後方にある着座位置からすると、ハンドルは高めでもかなり遠くにあって、伝統的なレーサースタイルだったのです。車高はベースのGSX1100Eから15㎜高められ、車輛性格はコーナリングマシンでもありました。スタイリングやカタナというネーミングに相応しく、走りにも切れ味を感じさせたのです。

 そんなカタナの再販を望むファンは少なくなく、その要望に応えて送り出されたのが、この新生カタナです。これにはオリジナルスタイリングが忠実に再現されています。とは言え、単なる焼き直しではなりません。あくまでも、カタナのスタイリングを今日的にフォルムの中に溶け込ませたものとなっています。

「KATANA」の基本フォルムは、最近流行のストリートファイター系

 新生カタナの基本フォルムは、昨今のストリートファイター系モデルのショートテイルタイプに準じています。ダブルシートは段差付きで短いものとし、ライセンスブラケットやリヤウィンカーを、リヤアクスル支持としています。フロントビューに配置されたヘッドライトは、オリジナルを思い出させる角型としながらも、サイドに向けてエッジのあるラインを構成するなど、懐かしくても、古さを感じることはありません。見た目にも気持ちいい相棒として付き合えそうです。

スズキ新型「KATANA」と歴代を画像で比較(10枚)

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