SUVブームいつまで続く? 多様化したニーズに対し世界が求める次なるトレンドとは
世界共通でスタイル重視のフェーズに突入?
上海モーターショーでは、ポルシェの主力SUV「カイエン」の派生モデルとして「カイエンクーペ」がお披露目されました。
最近では、「SUVクーペ市場」という言葉が生まれるほどに、SUVのクーペ化が広まっています。国産SUVにおいても、コンパクトSUVのホンダ「ヴェゼル」やトヨタ「C-HR」。ミドルUSVの三菱「エクリプス クロス」やスバル「フォレスター」などさまざまな車種が、クーペスタイルを意識したデザインとなっているのです。
クーペスタイルとは、後席ドアとテールゲートの間にある柱(Cピラー)の形状が『くの字型』となっていることを指し、荷室空間の部分や窓部分が後方に向けて鋭角な形状となっています。
以前までのSUVは、後席快適性や荷室空間を最大限に考慮していたために、Cピラーが比較的に垂直な形状でした。しかし、最近のクルマでは、『スタイリッシュ』という言葉がキーワードとなっていることも多く、それ故によりシャープなデザインをしたモデルが増えているのです。
現在、販売されている国産SUVモデルのなかで、最もスタイリッシュな『くの字』を表現している三菱「エクリプス クロス」のデザインについて、三菱は次のように説明します。
「SUVのデザインについては、各メーカーでいろいろな方向性があると思います。エクリプス クロスに関していえば、前から後ろへと流れるルーフのラインとサイドのキャラクターライン(ドア部の造形線)を繋げると必然とCピラー部が『くの字型』の形状となります。
なぜこの形状になるのかというと、『クーペスタイル』を意識してデザインしたことが、Cピラーの形状デザインを特徴的なものにした要因です。
過去にクロカンや本格四駆が流行した時代と違い、いまは舗装された道や都市部でも違和感のない、『スタイリッシュさ』を要望するユーザーが多いためです」
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海外の自動車メーカーでは、2008年に登場したBMW「X6」がSUVクーペのパイオニア的モデルといわれています。また、「2018‐2019 日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞したボルボ「XC40」は、他車に比べるとCピラーの形状は垂直ですが、ルーフの配色やデザインを下げることで、低重心な“クーペスタイル”らしさを演出しているのです。
これらを総合的に考えると、世界的な電動化ブームとSUVブーム(クーペスタイル)は、急速な勢いで広がっているといえます。
また、日本国内においても、過去にRV・ミニバン・軽自動車といったブームが起こり、現在は長いSUVブームが到来しています。
次にブームとなるのは、同じSUVでも従来のように武骨なデザインではなく、スタイリッシュなクーペスタイルがトレンドとなり、パワートレインに関してもガソリン・ディーゼル・ハイブリッド・EVといったさまざまな仕様が登場することで、多様化するニーズに対応していくこと自体がブームといえるかもしれません。
【了】
どこも同じ様なスタイルには飽き飽きしますが仕方ないかも。私の選択肢にはありませんね。