追悼、モンキー・パンチさん ルパン三世シリーズに登場した名車5選
カリオストロの城といえばこの2台
●シトロエン「2CV」

前出の「ルパン三世 カリオストロの城」は、宮崎駿監督・脚本の作品で、シリーズのなかでもトップの名作といわれています。
宮崎駿さんは、かつて株式会社二馬力という会社を設立していましたが、この二馬力の名前はご自身が持っていたシトロエン「2CV」から取ったようです(2CVはフランス語で二馬力)。
それもあって「ルパン三世 カリオストロの城」には2CVを登場させたのでしょう。ヒロインのクラリスが2CVに乗って追手から逃げる一連のシークエンスは、本作のなかで序盤の最も重要な場面です。
この2CVはフランス自動車史に燦然と輝く名車で、いわゆる「国民車」として1948年に発売され、それから40年以上ものロングセラーになりました。
劇中ではフェンダーやドアが外れてボロボロになりますが、その壊れ方も実車に忠実で、これは宮崎駿監督のこだわりだったと思います。
●フィアット「500」

「ルパン三世 カリオストロの城」に登場するクルマで、もっとも重要なのがフィアット「500(チンクエチェント)」です。
冒頭のシーンから主題歌が流れるシーン、そして前述のカーチェイスのシーンで大活躍し、エンディングまで全編に渡ってフィアット「500」が登場します。
フィアット「500」は1957年に発売。ちょうど日本の軽自動車のような位置付けで、500ccの空冷2気筒エンジンをリアに搭載し、まさにイタリアの「足車」として大ヒットしました。
劇中のカーチェイスのシーンでは、クラリスの2CVを追いかけるためルパンが足元のレバーを引くと、リアフードが開いて一気に性能がアップするというギミックが描かれています。
これはフィアット「500」をアバルトの手によってチューニングされたアバルト「695SS」をモチーフにしていたと思われます。
※ ※ ※
ルパン三世TVシリーズの記念すべき第一話、はF1レースのシーンから始まります。それほど、ルパンとクルマは切っても切れない関係にあります。
クルマを単なる小道具としてではなく、ストーリーの重要なポジションに据えていたのは、モンキー・パンチさんの粋な計らいだったのかもしれません。
【了】
Writer: くるまのニュース編集部
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