若年層の利用者が5割超え サービス開始から半年、ヤマハ「バイクレンタル」の現状とは?
ヤマハが2018年10月より開始した「バイクレンタル」が、幅広い層から支持を得ています。“バイク離れ”が叫ばれている若年層の利用も目立つ同サービスは、なぜ受け入れられているのでしょうか。
若年層の利用も目立つヤマハ「バイクレンタル」の実情
ヤマハは、2018年10月1日より、国内メーカーとしては初となる「バイクレンタル」を開始しました。このサービスは、“より多くの人にバイクツーリングの歓び”を伝えることで、新たな需要創造を目的としていますが、事業開始から約半年が経過した2019年3月現在では、会員数も右肩上がりに推移しているといいます。
近年、クルマの市場においても、これまで主流だった自動車の「所有」から「シェア」や「レンタル」へとシフトするユーザーも少なくはありませんが、バイク市場でもそうした流れは起きているのでしょうか。
今回はその具体的なデータや多くのユーザーに受け入れられている要因についてを、広報・商品企画グループ主任の井下田憲弘氏に伺ってみました。
――サービス開始から約半年が経過しましたが、会員数はどのように推移していますか。
サービス開始以降、会員数は右肩上がりに伸びていますが、3月に入ってからの2週間でおよそ1300人近くの方に登録して頂きました。具体的な総会員数については控えさせて頂きますが、これは気候によるもののほかに、店舗の増加、サービスの認知などが挙げられるでしょう。
――会員の平均年齢は何歳くらいになりますか。
会員の平均年齢は44.9歳となっていますが、実際にお使いになられる方の平均年齢は39.8歳となっています。また、20代から30代だけで約半数の割合を占めていますので、他社が展開するバイクレンタルの各種統計データから察するに、今後はさらに若年層の利用が増えると予想されます。
――若年層の利用が好調な理由について教えてください。
Webサイトで簡単に予約できることが起因となった「気軽さ」が一番の理由かと思います。また、多くのレンタル業者とは違い、「メーカーが運営している」という点も安心感に繋がっているようです。
一方で、料金体制について改正を求める声もありますので、そうした点についても順次、対応していきたいと考えています。
――サービス開始から約半年で実施店は何店舗まで拡大しましたか。
初期の段階では15店舗のみでの実施でしたが、2019年3月の時点では31店舗、4月中には39店舗まで拡大する予定です。都道府県別の割合では福岡県がもっとも多い7店舗、次いで静岡、愛知、大阪が4店舗となっています。また、2020年をメドに70店舗まで増やす予定ですので、北海道や四国など、まだ実施店がない地域もカバーできればと考えています。
――サービス開始時に既存の車両販売店以外に空港や駅など、アクセスに優れた場所に店舗を構える予定とお聞きしましたが、実際にはどのように対策されていますか。
現状では、ヤマハ製バイク専門ディーラーである全国のYSPを活用した店舗拡大に留まっています。将来的にはバイクレンタルをレンタカーなどと同じく気軽に利用して頂きたいと思っていますので、ユーザーからの声や調査を行い対処していきます。