日本もすでに海外サイズが主力? 5ナンバーじゃなくてもコンパクトカーといわれるクルマが増えた理由

3ナンバーのコンパクトカーが増えている理由とは?

 1990年代の終わり頃から日本車のグローバル化が急速に進んだことも、3ナンバー車が増えている理由の一つです。

海外モデルのホンダ「シビック」。グローバルに売るサイズそのままに日本でも発売されている

 海外、とくに急激に拡大した自動車市場を持つ中国では、日本ブランドのクルマにはステイタス性もあり、また扱いやすいサイズと居住性、見た目の豪華さが選ばれるポイントとなっています。

 たとえば、カローラのセダン系車種は日本ではまだギリギリ5ナンバー枠に収まっていますが、同じ型式でも中国仕様は全幅が少し大きくなっています。また3ナンバー車が増える、もう一つの理由は側面衝突を始め、衝突安全の基準が年々、厳しくなっていることです。

 その最たるものが、2018年から変更された側面衝突テストにおける台車の重量で、横から衝突させる車を想定した台車の重量がそれまでの950kg→1300kgに大幅アップして欧米の基準に合わせました。350kgもの重量アップに耐えるためには、全幅を拡大させるしか方法がない、という事情があるようです。

 新型車は大きいから嫌という人がいるのも確かです。しかしこれまで以上の安全性を確保するため、安心して乗れるクルマが次々と生まれているのです。

【了】

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Writer: 加藤久美子

山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。

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