昭和から平成を駆け抜けたスペシャリティカー トヨタ「セリカ」7世代に渡る変遷

6代目「セリカ」は究極のラリーマシンへ進化

 1993年(平成5年)10月、トヨタは「カリーナED/コロナ・エクシヴ」と共用シャーシを用いつつスポーツ性を高めた6代目「セリカ」を発売します。スポーティーモデルである「SS-II」は先代と同じく180PSを発生する2リッター4気筒DOHCエンジンを搭載し、「スーパーストラットサスペンション」採用モデルも用意されていました。

1993年登場の6代目セリカSS-II

 普及モデルである「SS-I」グレードは高効率・省燃費を狙いながら140PSの出力を発揮し、日常の使い勝手と低いランニングコストを実現していましたが、ターゲット層が持つセリカのイメージとは離れていたために実際の販売台数は少なかったようです。

 また、1994年(平成6年)2月には、水冷式インタークーラーやDジェトロ燃料供給方式を取り入れることで255PSを発揮する2リッター4気筒DOHC16バルブターボエンジン搭載のWRCホモロゲーションモデル「セリカGT-FOUR」を発売。ブレーキやサスペンションを強化することで高い走行性を実現。

 さらに1997年(平成9年)12月のマイナーチェンジ時には、自然吸気エンジンながら最高出力200PSを絞り出すVVT-i採用エンジン搭載車も登場し、ターボエンジンとは違った軽快なフィーリングでドライバーを楽しませるクルマに進化しています。

ダウンサイジングされた7代目「セリカ」

 1999年(平成11年)10月、トヨタは1970年(昭和45年)から続く長い歴史を持った「セリカ」を7代目にモデルチェンジしました。高速走行時の安定性向上を狙ったロングホイールベースが生むシルエットは、特徴的な縦長のヘッドライトや切り立ったリアデッキと併せ独特な雰囲気となっています。

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1999年登場の7代目セリカSS-Ⅱ

 先代からダウンサイジングされつつも190PSを発揮する1.8リッターのエンジンは、心地良いスロットルレスポンスと伸びやかな加速を実現。姿形はまったく違えども「パーソナル・スポーツ・スペシャリティーカー」として誕生した初代「セリカ」に相通ずるクルマに仕上げられています。

 しかしながら7代目「セリカ」は、6代目までと同様の人気を得られないだけでなく、市場にも受け入れられなかったため、2006年(平成18年)4月に販売を終了。36年間に渡るセリカの歴史に幕を閉じたのです。

【了】

約36年続いたトヨタ「セリカ」の歴史を画像で振り返る(18枚)

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