アナタが渋滞の原因かも!? 高速道路で渋滞を発生させない「約2秒」の心がけとは?

年末年始などの長期休暇は、高速道路が激しく渋滞することがあります。なぜ渋滞が発生するのか、渋滞中はどのようなことに気を付けたらいいのか、渋滞予報士に聞いてみました。

渋滞は「サグ部」での速度低下によるブレーキが引き起こす

 いよいよ始まる年末年始休暇。お正月休みを実家や行楽地で過ごす人で、各交通機関は混雑すると予測されています。高速道路でも渋滞が発生すると予測されていて、「渋滞の特異日」とされる1月2日は関越道や東名高速で最長で40kmの渋滞予測が出ています。

高速道路の渋滞(画像:写真AC)

 高速道路の渋滞は、「サグ」と呼ばれる下り坂から上る坂にさしかかる部分での速度低下が原因といわれています。速度が低下すると前走車との距離が縮るのでブレーキをかけて速度の調節を行いますが、後に続く車両も次々にブレーキをかけることが渋滞につながります。

 また、流入車が本線に合流するインターチェンジでは、走行車線を走るクルマが合流するクルマにあわせて速度を落とすため、走行車線の流れが停滞。走行車線の流れが悪いことから追越車線へ車線変更するクルマが発生し、追い越し車線のクルマの速度も落ちてしまって渋滞が発生します。

 とくに年末年始やゴールデンウィーク、お盆などの長期休暇では必然的に交通量が多くなり、長い渋滞が発生しやすくなります。渋滞中はどんなことに気を付けて走行したらよいのか、NEXCO東日本の5代目渋滞予報士 外山敬祐さんに聞いてみました。

自分が渋滞の原因にならないために気を付けたいこと

──サグや上り坂などでの速度低下によるブレーキが渋滞発生の原因とのことですが、気づかぬうちに自分が渋滞の原因になることもあるということでしょうか?

 そのとおりです。渋滞の大半は、交通量レベルが高い状態において、下り坂から上り坂に差しかかる「サグ部」で無意識に速度を低下させてしまう車がいることで、後続車が連鎖的にブレーキをかけることにより発生します。渋滞は原因をつくったクルマの後方で発生するため、本人は自らが渋滞を引き起こしたことに気付けないというところがやっかいです。前方確認はもちろんですが、後続車にブレーキを踏ませないように視野を広く持った運転が大切です。

渋滞ポイントの標識(写真提供:NEXCO東日本)

──急に渋滞が解消することがありますが、そこでは何が起こっているのでしょうか? また、サグや上り坂が渋滞発生のポイントというように、渋滞解消のポイントもあるのでしょうか?

 先に話した通り、渋滞は混雑時のほんのわずかな速度低下がきっかけで発生します。一度発生したブレーキの波はドンドンと後方に伝達していきますが、その原因となったクルマはすでに通過しているため、渋滞ポイントには影も形も残っていないのです。渋滞を抜けた時に「何も起きていないのにどうしてあんなに混んでいたんだろう?」と不思議な感覚になるのはそのためです。

 そこで、NEXCO東日本ではこうした渋滞が発生しやすいポイントに、速度低下を抑制する標識や渋滞ポイントを知らせる標識を設置して、ドライバーに渋滞を起こさないようにする「渋滞予防運転」を呼びかけています。高速道路で「この先上り坂」や「速度低下に注意」、「ここが渋滞ポイント」といった標識を見かけたら、自らが渋滞の原因とならないように速度低下に注意して運転していただければと思います。

※危険回避や安全確保のブレーキ使用を否定することではありません。

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