短命には理由がある? フルモデルチェンジなく1代で消えたクルマ5選
狙いすぎ? 超短命で終わってしまったクルマたち
●ダイハツ「ソニカ」
ダイハツ「ソニカ」は軽自動車の新ジャンル開拓を目指し、「爽快ツアラー」として2006年に発売されました。
快適なロングドライブを実現するために、スタイルと室内空間、全車ターボエンジンの採用と、爽快なハンドリングとフラットな乗り心地、さらに室内の静粛性と、多岐にわたるこだわりが投入されています。
その一例としては、前後サスペンションに装備されたスタビライザーです。これにより、ロールを抑えコーナリングの安定性と乗り心地の向上と、相反する性能を両立しています。近年では前後に装着されることは極めて稀です。
また、静粛性ではエンジン騒音の侵入をエンジンマウントの工夫により改善。走行音はドア下端の遮音と、風切り音の少ないドアミラー形状にするなど、各部で遮音と騒音低減した結果、ドライブ中の会話明瞭度向上が図られています。
このように、明確なこだわりをもって開発された「ソニカ」でしたが、時代は使い勝手のよい「ハイトワゴン」や「トールワゴン」を求めていたため、発売からわずか3年の2009年に販売が終了してしまいました。
●スズキ「X-90」
画像を見ると、どこからどう見てもキワモノ以外の何者ではないクルマなのがスズキ「X-90」です。1993年の東京モーターショーに展示され、2年後の1995年に発売されました。
ネーミングは東京モーターショーに展示された時のまま「X-90」とし、Tバールーフの2シーターとなっています。なお、日本のみならず海外にも輸出されました。
「X-90」のベースとなったのはSUVの「エスクード」です。したがって、駆動方式はパートタイム式4WDとなっています。
当時の「エスクード」はハシゴ型フレームで、ボディとは別体になっていました。このフレームを流用して「X-90」のボディを載せれば完成するという作りです。
おそらく、東京モーターショーに出展する際にコンセプトカーを作る方法として一般的で、そのまま市販車となった経緯があるのかもしれません。
非常にユニークなスタイルで海外でも話題になりましたが、とくに日本で2シーターSUVの市場などなく、2年ほどで販売が終了しました。現存数も少なく、大変希少な1台です。